どれだけ補強?もはや「悪の帝国」?ドジャースが“大谷翔平キラー”左腕リリーバーのタナー・スコットをパドレスから4年112億円で獲得…佐々木朗希と合意の2日後
ドジャースはパドレスからFAの左腕リリーバーのタナー・スコット(30)と4年7200万ドル(約112億円)で契約合意した。MLB公式サイトのマーク・ファインサンド記者が報じたもの。スコットは、昨季のプレーオフで大谷翔平(30)から4試合連続で4三振を奪った“天敵”として知られる左腕。ドジャースは佐々木朗希(23)との契約合意の2日後にまた大型補強に成功した。
昨季防御率1.75の左腕。プレーオフでは大谷から4試合連続三振
どれだけ補強すれば気がすむのか。大争奪戦となった佐々木との契約合意に成功したドジャースはその興奮も冷めやらぬ2日後に今度はメジャーを代表する左腕リリーバーのスコットを獲得した。MLB公式サイトの敏腕記者であるファインサンド記者がスクープしたもの。複数のメディアが続報を打った。
スコットは昨季マーリンズの守護神だったが、7月のデッドライントレードで世界一を狙うパドレスに2対4のトレードで移籍し、この2チームで72試合に登板し、9勝6敗、11ホールド、22セーブ、防御率1.75の好成績を収めていた。
ワールドシリーズを制したドジャースは、昨季の後半には、ブライク・トライネンをクローザーに起用したが、年間を通じては固定できず、マイケル・コペック、エバン・フィリップス、アレックス・ベシアらを使い分けていた。ある意味、絶対的守護神はいなかったが、そこに大きな可能性を持った候補が加わったことになる。
スコットは、フォーシームと、90マイル後半(145キロから150キロ)の球速で大きな落差で落ちるスライダーが武器。MLB公式サイトによると、昨季のスコットの空振り率は、34.7%と高く、ハードヒット率も27.5%で、四球率も8%と課題だった制球力も改善されている。
またスライダーのゴロ率も、51.2%と非常に高い。低めにコントロールされるそのボールを引っ掛けさせられているわけだ。
そして何よりスコットを語る上で、特筆すべきは、大谷キラーであること。パドレスの本拠地での美人フィールドレポーターとして知られるアニー・ハイルブラン氏は、Xにこう投稿した。
「彼はプレーオフで大谷翔平と4回対戦し、毎回三振を奪った。現在、2人はチームメイトだ」
昨季のプレーオフのディビジョンシリーズで、ドジャースとパドレスは対戦したが、大谷は、スコットの前に4試合連続で4三振を喫していた。
大谷にとっても“天敵”が味方になるのは力強いだろう。
ドジャースはオフに入ってサイヤング賞を2度獲得している左腕のブレイク・スネル、通算167本塁打のマイケル・コンフォート、そして佐々木と次々と大型補強に成功して、テオスカー・ヘルナンデスとも再契約した。USAトウデイ紙の敏腕記者、ボブ・ナイチンゲール氏は、佐々木との契約を伝える記事に、あまりにも強いドジャースを「悪の帝国の地位を固める」と表現しているが、世界一連覇へ盤石の布陣だ。