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次戦でピカソを優先させた井上尚弥にWBA暫定王者のアフマダリエフが吠えた(写真・ロイター/アフロ)
次戦でピカソを優先させた井上尚弥にWBA暫定王者のアフマダリエフが吠えた(写真・ロイター/アフロ)

「なぜだ?井上尚弥は戦いを避けている。言い訳を聞くのもバカらしい」WBA暫定王者アフマダリエフがモンスターをまた過激に挑発…12月サウジで対戦予定だがプロモーターは王座剥奪を示唆

 プロボクシングの4団体統一王者、井上尚弥(31、大橋)をWBA世界同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(30、ウズベキスタン)がまた過激に挑発した。米専門サイト「ボクシング・シーン」の取材を受け「オレとの戦いを避けている。言い訳を聞くのもバカらしい」と批判を展開したもの。井上陣営は、5、6月に米ラスベガスでWBC1位のアラン・ピカソ(23、メキシコ)と戦った後、3年30億円の大型契約をした「リヤド・シーズン」の興行としてサウジアラビアでアフマダリエフとの対戦予定を組んでいるが、後回しにされたことが気に入らない?!

 「井上を倒すことができることを証明したい」

 アフマダリエフがまた吠えた。
 WBA世界同級暫定王者で指名挑戦権を持つ井上の“最強のライバル”が米専門サイト「ボクシング・シーン」の取材に答えて、言いたい放題、過激に挑発した。
「ボクシングにはルールがある。オレは彼と戦いたい。オレは指名挑戦者で元統一チャンピオンだ。ただタイトルを取りたいわけじゃない。井上とベストを尽くして戦いたいんだ。彼と戦いオレが彼を倒すことができることを証明したいんだ。だが、何らかの理由で、その戦いは起こっていない。彼らは、ほぼ2年間、私を凍結し続けてきた」
 アフマダリエフはリオ五輪銅メダリストで14戦13勝(10KO)1敗の戦績を持つ強打のサウスポーの元WBA&IBF同級王者。2023年4月にマーロン・タパレス(フィリピン)に1-2の判定で敗れ、2つのベルトを失った。彼がここで負けていなければ、すぐにでも井上との統一戦は実現しただろう。井上は2023年12月にタパレスと、4団体統一戦を戦い10ラウンドで倒した。WBAは、アフマダリエフとタパレスとの再戦を指令していたが、統一戦を優先させるのは、よくあること。アフマダリエフは、その10日前にWBA挑戦者決定戦でケビン・ゴンザレス(メキシコ)に8回TKO勝利してモンスターへの指名挑戦権を得た。
「オレと戦え!」「逃げるな!」と吠えはじめたのはここからだ。
 大橋秀行会長は「タパレスに敗れたアフマダリエフの価値は落ちている」とプロモーターとして当然の判断を下し、まず昨年5月に東京ドームで元2階級制覇王者でWBCの指名挑戦者でもあった“悪童”ルイス・ネリ(メキシコ)とのビッグマッチを敢行し、9月に元IBF世界王者のTJ・ドヘニー(アイルランド)との防衛戦が組まれた。するとWBAが突然9月25日までにアフマダリエフとの指名試合を行うことを指令してきた。井上はスーパー王者で通常の指名期限に縛られないはずで、その後のWBAとの協議で指名試合が回避されることが決まり、井上は4つのベルトを持ったままドヘニーとの防衛戦に臨んだ。
 そして次に12月24日にWBO&IBF1位のサム・グッドマン(豪州)との指名試合が決まったが、左目上の負傷で1月24日に延期。さらに決戦の13日前に左目上の傷を再度、開き、急きょ、キム・イェジュン(韓国)が代役となり4回でキャンバスに沈めた。その間にアフマダリエフは暫定王座を獲得した。
「次こそ」と息まいていたが、井上は今春米ラスベガスでWBC1位のピカソと対戦するプランを固めた。ピカソ戦の次にサウジでアフマダリエフと対戦する予定を大橋会長は明かしているが、“後回し”にされたことが気に入らない。
「何が起きているのかわからない。本当にわからない。誰かが明らかにこの戦いが起きることを望んでいない、それが彼なのか、彼のチームなのか、彼のプロモーターなのか、誰がそんなことをしているのかはわからない。通常ファイターは誰とでも戦うだろが、間違いなく(井上陣営の)誰かがこの試合を望んでいない。オレはこんなに長い間待っているにもかかわらずだ。どうにかして彼らは戦いを避ける方法を見つけている。彼は他の選手にチャンスを与えている」

 

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