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5.27後楽園で開幕するアジアヘビー級チャレンジカップの組み合わせが決定した
5.27後楽園で開幕するアジアヘビー級チャレンジカップの組み合わせが決定した

日本ボクシング界からヘビー級“怪物”は生まれるのか…5.27後楽園でアジアヘビー級チャレンジ杯開幕…元K-1戦士、五輪金メダリストに勝った男、帝京サッカー部出身ビッグマンら16人が集結

 プロボクシングのフェニックストーナメント/アジアヘビー級チャレンジカップ(5月27日・後楽園ホール)の組み合わせが15日、決定した。16選手が参加して優勝者には賞金1000万円と共に特別ベルトが授与される。大橋ジムとDANGANの主催で企画されたが、大橋秀行会長(60)は「世界王者になれば何百億円という夢のある階級。これをきっかけに他の格闘技、スポーツ界からボクシング界に選手が集まってくれれば最高」と期待を寄せる。日本では不毛のヘビー級を活気づける起爆剤になるか。なお2回戦は7月8日、準決勝は9月26日、決勝は11月に行われる予定だ。

 優勝賞金は1000万円

 優勝賞金1000万円をかけた注目のヘビー級トーナメントの組み合わせが決定した。スーパーバンタム級の4団体統一王者、井上尚弥を生み出した大橋会長が「選ばれたものしか出られない階級。1000万円を目指して戦う激しく目の離せない試合が予想される。世界王者になれば何百億円という夢のある階級。これをきっかけに他の格闘技、スポーツ界からボクシング界に選手が集まってくれれば最高」と期待を寄せる異色のイベント。
 近年では、K-1から転向してきた藤本京太郎(当時角海老宝石ジム)が日本、OPBF東洋太平洋、WBOアジアパシフィックのベルトを総なめにして4団体すべてで世界ランク入りし、2019年に現IBF世界ヘビー級王者のダニエル・デュボア(英国)に挑戦して2回KO負けを喫したのが、最も世界へ近づいた瞬間だったが、あまりにもレベルが違い、日本ボクシング界にとって不毛の階級だった。 
 その後、但馬ミツロ(亀田)が、2022年に日本同級王者となったが、ブリッジャー級に路線変更。今年2月には日本王座も返上して、現在は、空位のまま、タイトルは宙に浮いた状態だ。
 その中で日本ジムの所属ボクサーが13人も名乗りをあげた。そこに3人の外国人ボクサーを加えた16人によるトーナメントである。
 7人がプロデビュー戦となるが、対照的にキャリアのあるのが、6戦3勝3敗のアンドリュー竹原ジュニア(M.T)と、5戦4勝(3KO)1敗の高山秀峰(スパイダー根本)の2人。アンドリューは42歳になる“出戻りボクサー”で、高山は、3年前の「3150ファイト」で、総合格闘家からの異色の挑戦となった北京五輪の柔道100キロ超級金メダリストの石井慧に勝利した“金星”がある。アンドリューはデビュー戦となる松田尚之(ARITOMI)、高山は、中国から参戦のマハンハイリー・ヌールタイ(中国)との対戦となった。
 ヘビー級は体重に下限はあるが上限はない。
 今回最重量は、デビュー戦となるヤン・バスク(八王子中屋)だ。
「試合までには痩せたい」というが、1m86で現在125kgある。ロシアンスタイルのフックが武器。奥さんがパン屋さんを開業しているそうで、1000万円の優勝賞金は「店につぎ込みたい」と目論む。バスクの相手は、1戦1敗のロン・ウィルバーン(レイスポーツ)。こちらも在留外国人選手だ。
 逆に最軽量が、1m77、92Kgの筒井涼太(パンチアウト)。彼もプロデビュー戦だが、大学までアマチュア経験があり15戦7勝8敗の戦績がある。対戦相手は同じくプロデビュー戦となる武中秀武(大鵬)。こちらはキックの経験があり2戦2勝(2KO)だったというから、面白い組み合わせとなった。

 

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