
日本ボクシング界過去最大のデビュー戦舞台!アマ9冠の超大物ルーキー堤麗斗が井上尚弥も参戦する「シンコ・デ・マヨ」ウィークに米NYで“問題児”ガルシア、ヘイニーの前座に抜擢
アマチュアボクシングの9冠でプロテストに合格したばかりの超大物ルーキー堤麗斗(22、志成)が、5月2日(日本時間3日)に米ニューヨークのタイムズスクエアの特設会場で開催されるメガイベントでスーパーフェザー級6回戦デビューすることが16日、明らかになった。ス―パーバンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)も、5月4日にラスベガスで防衛戦を行うメキシコの記念日「シンコ・デ・マヨ」ウィークの先陣を切る大会で、問題児の元WBC世界ライト級暫定王者のライアン・ガルシア(26、米国)とライバルの2階級制覇王者でWBC世界スーパーライト級休養王者のデヴィン・ヘイニー(26、米国)が登場する注目カードの前座で、全米に存在をアピールする異例のチャンスを得た。堤は今日17日に緊急渡米する。
「悔いなく楽しみたい」
日本ボクシング界“過去最大”の破格のデビュー戦と言っていい。2021年の世界ユース金メダリストでアマ9冠の看板を引っ提げて3月21日にA級プロテストに合格したばかりの堤麗斗が5月2日にニューヨークのタイムズスクエアの特設会場で開催されるビッグイベントでデビュー戦を戦うことが決定した。
堤自身がSNSで「5月2日にニューヨークのタイムズスクエアで行われる、ビッグイベントの前座でプロデビュー戦が決まりました。このようななかなかない舞台でデビューできることを光栄に思います。やれることを出し切って、悔いなく楽しみたいと思います。応援、よろしくお願いします!」と明かしたもの。
同イベントは、メキシコの記念日である「シンコ・デ・マヨ」ウィークの先陣を切って開催されるもの。
4日には、井上尚弥がラスベガスのT-モバイルアリーナでWBA1位のラモン・カルデナス(米国)と防衛戦を行うが、まず堤が、全米が最も盛り上がるウィークで 日本人ボクサーとしてトップバッターを飾ることになるのだ。
イベントのメインでは、SNSで1200万人を超えるフォロワーを持ち、問題児で知られるガルシアが、ヘイニー戦での禁止薬物使用による1年間の出場停止明けの再起戦としてロランド・ロメロ(米国)と対戦、そのガルシアと因縁対決をしたヘイニーがセミでホセ・カルロス・ラミレス(米国)と対戦するカードが組まれている。両者の再戦をフューチャーした注目の試合で、さらにWBO世界スーパーライト級スーパー王者のテオフィモ・ロペス(米国)と、同暫定王者アーノルド・バルボサJr(米国)との統一戦も組まれた。そのアンダーカードに堤が抜擢されたのだから注目度は半端ではない。
この大会は、米老舗誌「ザ・リング」がゲーム会社SNKをスポンサーにつけて「餓狼伝説:狼の街」として主催するものだが、実質の主催者はサウジアラビアの「リヤドシーズン」。実は、井上と3年30億円の契約を結ぶなどビッグファイトを連発してボクシング界を席巻している「リヤドシーズン」の責任者である総合娯楽庁のトゥルキ・アルシェイク長官が、プロテスト前に「堤麗斗さん…私はこのボクサーの才能と技術が好きです。彼にはぜひ私や私のチームに連絡してもらい、今後の計画について話し合いたいと思っています」とSNSにポストしていた。
堤本人が本物かどうか疑ったほどで、志成ジム関係者も「なぜ堤に注目してくれているのかわからない」と当惑していたが、その後、アラルシク長官と、直接のコンタクトが取られ、今回の参戦を依頼されたという。