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WBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・リーチ(左)が井上尚弥を挑発した(写真・AP/アフロ)
WBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・リーチ(左)が井上尚弥を挑発した(写真・AP/アフロ)

「井上尚弥は階級を上げない方がいい。そうなればぶっ潰す」“最凶”デービスから幻ダウンを奪った2階級上のWBAスーパーフェザー級王者ローチがモンスターに奇妙な挑発発言?!

 プロボクシングの井上尚弥(32、大橋)にWBA世界スーパーフェザー級王者のラモント・ローチ(29、米国)が奇妙な挑発発言をした。井上は12月にフェザー級へ挑戦する考えを表明しているが、もう1階級上のローチが「(オレの階級まで)上げない方がいい。そうなればぶっ潰す」とぶちあげたのだ。米ProBoxTV、リング誌が伝えたもの。「一体どれくらい先の話?」という奇妙な挑発。井上は5月4日に米ラスベガスのT-モバイルアリーナでWBA1位のラモン・カルデナス(29、米国)と防衛戦を行うが、その注目度の高さとモンスターの存在感を示す出来事かもしれない。

「井上は今現在最も才能のあるファイターの一人だ」

 全米での評価上昇中のローチが井上に奇妙な挑発発言を行った。
「彼は(スーパーフェザー級まで階級を)上げない方がいい」
 ローチがProBoxTVで発言しリング誌が伝えたものだ。
 ローチは、井上の2階級上のWBA世界スーパーフェザー級王者。しかも井上がスーパーフェザー級転向を宣言したわけでもない。現時点で両者の対戦の可能性は極めて薄く「一体いつの話?」という状況にもかかわらず、ローチがモンスターを挑発してきたのである。
 ローチは、3月1日に1階級上のWBA世界ライト級王者、ガーボンタ・デービス(米国)に挑戦、絶対不利の予想を覆す大善戦の判定ドローを演じて“最凶”デービスの31連勝を食い止めた。しかも9ラウンドには、パンチを浴びたデービスが「髪の毛のグリースが目に入って痛かった」との理由で自ら膝をつく疑惑のダウンシーンがあった。なぜかレフェリーはダウン認定をしなかった。ダウンであれば勝利していたローチ側は提訴。結局、ニューヨークのアスレチックコミッションは、レフェリーのミスを認めながらも判定を変えなかったが、デービスは再戦条項を行使することを決断した。両者の再戦は近日中に発表されることになっている。
 一方の井上は、12月に3年30億円のスポンサー契約を結んでいる「リヤドシーズン」のサウジアラビアでの興行でWBA世界フェザー級王者のニック・ボール(英国)に挑戦することが計画されているが、それでもまだ1階級違う。
 リング誌は、「“体が大きければ大きいほど(相手は)ひどい倒れ方をする”というのが、井上の哲学のようだ」とした上で、「井上がどれだけ階級を上げても相手は体格差を利用することができない。122ポンド(スーパーバンタム級)で、彼はいつも通り、ベルトを獲得し、多くの人をノックアウトしてきた。主要な世界タイトルを総なめにし、スーパーバンタム級の注目すべきタイトルをも総なめにしてきた井上は、今後階級を上げる可能性もある。もしそうなればローチの階級(スーパーフェザー級)にはならないだろうが、(ローチにとって)危険なところまで近づくことになる」と説明。
 ProBoxTVで「井上がいつかスーパーフェザー級にまで上げてきたらどうするのか?」と質問されたローチが「彼は(オレの階級まで)上げない方がいい」と答えたのである。
 そしてさらにローチはもしモンスターと戦った場合についてもこう言及している。
「彼を軽視するつもりはない。彼は今現在最も才能のあるファイターの一人だ。そして彼はオレのお気に入りのファイターでもある。でも、もし対戦が実現したら、それは本当に“もしも ”の話だけど、オレは彼をぶっ潰すつもりだ」
 そう挑発してみせた。
 リング誌は、「井上のようなパウンド・フォー・パウンド級で、将来殿堂入りする選手を倒せば、ローチは人気の面で別の次元に立つことになるだろう」と、ローチが、井上との対戦を熱望している理由を指摘した。

 

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