
マンUがGK鈴木彩艶の今夏獲得に本気?!「この数週間、ユナイテッドがザイオンを獲得する情報が勢いを増している」と海外報道
英プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドが、イタリア・セリエAのパルマに所属する日本代表GK鈴木彩艶(22)を今夏の獲得候補リストに入れたと、スペインやイタリアのメディアが23日までに報じた。低迷するチームの再建へ向けて、正式オファーを出しながら固辞された2年前から動向を注視してきた彩艶を、新たな守護神候補の一人にすえた。マンUが彩艶にフォーカスした理由は、クラブが財政的な問題を抱えているため、移籍金の安さが魅力なのだという。
移籍金は約64億9600万円
英プレミアリーグの名門が、彩艶を今夏の獲得候補リストに入れた。
スペインのスポーツ紙『AS』が、日本の人気アニメの登場人物を引用したタイトルとともに、今夏におけるマンUの補強戦略の一端を報じた。
「マンチェスター・ユナイテッドがベンジーの後継者を欲しがっている」
サッカー漫画の「キャプテン翼」は、イタリアでも幅広く愛された。ただ、アニメ化の際には登場人物がイタリアに馴染んだ名前に変わっていて、主人公の大空翼の永遠のライバル、キーパーの若林源三はベンジーの愛称で登場した。
つまり『AS』は彩艶を“若林級”のスーパー守護神となぞらえ、マン・Uで失点を重ねるカメルーン代表GKアンドレ・オナナ(29)に代わる逸材だと報じた。
「マンチェスター・ユナイテッドは、すでにオナナを見限っている。ミスを連発するオナナがポジションを失いつつあるなかで、オナナの後任になりうる若手もすでにリストアップされている。日本代表の守護神を担う22歳のザイオン・スズキは、イタリアで最も大きな潜在能力を秘めたゴールキーパーの一人であり、この数週間において、ユナイテッドがザイオンを獲得するという情報が勢いを増している。そして、パルマはザイオンを引き留めるのが極めて難しい状況にあると知っている」
マンUは2023年夏にも、当時J1の浦和レッズに所属していた彩艶の獲得へ向けて完全移籍でのオファーを出していた。
彩艶は熟慮を重ねた末にマンUへ断りを入れ、シントトロイデン(ベルギー)への期限付き移籍を選択した。浦和でベテラン西川周作(38)の控えに甘んじ続けた彩艶が、何よりも重視したのが出場機会。オナナがひと足早くセリエAのインテルからマンU入りしていた状況も、彩艶に急がば回れを決意させた。
当時の彩艶は、プレミアリーグでのプレーをサッカー人生の目標のひとつと位置づけた上で、マン・U入りを固辞した理由をこう語っている。
「マンチェスター・ユナイテッドからオファーがあったのは事実ですし、今回の決断はサッカー選手としても、一人の人間としても本当に迷いました。何も考えなければもちろんマンチェスター・ユナイテッドに行きたいと思いましたが、その先にどういう未来が待っているのかを時間をかけて考えた結果、今回の移籍に至りました。一歩一歩、確実にステップアップしていくことが大事だと判断しました」
言葉通りにシントトロイデンで定位置をつかんだ彩艶はすぐに完全移籍へ移行。昨シーズンのオフにセリエAへ昇格したパルマからのオファーを勝ち取り、今シーズンも出場停止だった1試合を除いてすべてで先発。高い評価を得てきた。
イタリアのサッカー専門メディア『Football Italia』も「パルマの守護神、スズキがマンチェスター・ユナイテッドの候補に」と次のように報じている。
「プレミアリーグの名門チームは、インテルからアンドレ・オナナを獲得するのに5000万ユーロ(約81億1700万円)を超える資金を費やした。しかし、彼らが目の当たりにしたのはオナナが苦戦する姿だけで、いまや夏の移籍市場で新たな守護神を探している。そして、再びセリエAにインスピレーションを得ようとしている」
マンUが獲得を目指すGKリストは、ACミランに所属するフランス代表のマイク・メニャン(29)が彩艶よりも上位に記されているという。