
角田裕毅とクラッシュしたガスリーがレッドブルでの失敗談を伝えていた!「時間が経てば彼が非常に強いドライバーだとわかる」
レッドブルの角田裕毅(24)の昇格第4戦となるマイアミGPを前にサウジアラビアGPで接触したアルピーヌのピエール・ガスリー(29、フランス)が、相談を受けていたことを明かした上で「彼にはスピードと強靭な精神がある」と成功に太鼓判を押した。レッドブルの公式HPに29日(日本時間30日)に掲載された記事内で明かしたもの。またクリスチャン・ホーナー代表(51)はエースのマックス・フェルスタッペン(27)とは違ったマシンのセットアップを角田に用意する必要性があることを明かしている。
「スピードと強靭な精神力」
5月2日(日本時間3日)に開幕するマイアミGPを前に角田にとって力強い評価が届いた。先のサウジアラビアGPの決勝のオープニングラップで接触してクラッシュ、共にリタイヤすることになったガスリーだ。
2021、2022年とアルタファリで2年間、角田のチームメイトだったガスリーは「彼にはスピードがある」と、その能力を称えた。
「私はいつも彼を支持してきた。私は彼と2年間、共にレースをした。彼の素のスピードを見てきた。彼の能力を見てきた。彼は非常に速いドライバーだった。そして強靭な精神力がある」
レッドブルの公式HPが「角田はついにすべてのレッドブルのジュニアドライバーが望む仕事を手に入れた。しかし、この気まぐれな日本人レーサーは、レッドブルのホーナー代表が「F1で最もタフ」と呼ぶシートにしがみつくことができるのか」という記事を掲載。その中でガスリーが角田について語ったものだ。
角田は緊急昇格となった日本GPで12位、続くバーレーンGPでは9位入賞を果たしたが、3戦目のサウジアラビアGPでは、最高位の8位で予選を突破したものの、ガスリーと接触してポイントを稼ぐことができなかった。
ガスリーにもレッドブルでは苦い経験がある。2018年に当時のレッドブルの下位チームだったトロロッソで5度入賞を果たすなどの結果を残して翌2019年からレッドブルに昇格したが、表彰台には手が届かず、フェルスタッペンの相棒としては不合格の烙印を押され12戦を終えた後のサマーブレイク前にアレクサンダー・アルボンとの交代でトロロッソ降格の屈辱を味わっている。
その上でガスリーは「角田はレッドブルで成功できるか?」の質問に「イエス」と答えた。
「彼の成功を祈るばかりだが(レッドブルには)複雑な状況がある。私たちは電話で話した。私にも機会が与えられたことや、うまくいかなかったことや、違った可能性があったことなどについて話した。そこでの私の考えや経験を共有したんだ」
ガスリーもマシンへの適応に苦労した。自らの失敗談を角田に直接伝え、レッドブルでの成功方法を教示したというのだ。
レッドブルのチーム事情も角田の実力も知るガスリーがこう断言した。
「時間が経てばわかることだけど、彼は間違いなく非常に強いドライバーだ」
説得力のある太鼓判だった。