やりたい放題メイウェザーが異例の公開練習で披露した”超絶テク”の一部始終と「皆が希望するなら(朝倉未来を)早く倒す」の真意…大混乱を目撃した元世界王者の見解とは?
総合格闘技イベント「超RIZIN」(9月25日・さいたまスーパーアリーナ)で総合格闘家の朝倉未来(30、トライフォース赤坂)とスタンディングバウトルールのエキシビションマッチで対戦するプロボクシングの元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(45、米国)が22日、都内の元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者、内山高志氏(42)が経営するボクシングフィットネスジム「KOD LAB」で公開練習を行い「3ラウンドまで引っ張ろうと思うが、皆が早く終わらせろと言うなら早く終わらせる」と予告した。寝坊で1時間遅刻したが、45歳と思えぬスピードとテクニックを披露。練習を見た内山氏の見解は?
1時間遅刻で超高速ショートパンチ連打の曲芸
唯我独尊のメイウェザー“劇場”にまた振り回された。
プライベートジェットで、突如、18日夜に来日してからは、銀座で高級ブランド商品を爆買い、「叙々苑」で焼肉を食らい、前日の渋谷109での公開会見では質疑応答を拒否するなど、やりたい放題のレジェンドは、午後2時に開始予定だった公開練習の定刻になっても姿を現さない。
RIZINの担当者は、「まだ寝てるかも。必ず来ますがホテルを出ていません」と困った表情。米メディアの間では、メイウェザーの公式行事への遅刻は、日常茶飯事で「何時に来るか」の“賭け“が始まるほどだという。
皇治(33、TEAM ONE)とのエキシビションマッチが決まっている付き人のジジ(40、イラン)が先にきて、簡単にサンドバック打ちを公開したが、メイウェザーが、車3台で、ジムに乗り付けたのは、約1時間遅れの3時5分だった。
榊原信行CEO曰く、「どんどん追加で来日してきて総勢50人くらいになっている」という大勢の取り巻きを引き連れ、多数の報道員でごった返すジムに入ってくると、ぱっと目についたベンチシートに座りこみ、公開練習の準備を始めた。
全身にオイルを塗りこみ、一度使用しただけで寄付すると評判のまっさらの赤いリーボックのリングシューズに履きかえ、ガチガチに固めて作っておいた保存バンテージをつけて日本製のウイニングなど4つあった12オンスの練習グローブのなかから、見たこともないアニマルの皮を使ったグラント製の特注グローブを選んだ。
腕のストレッチをしただけでリングに上がるとトレーナーを相手にミット打ちを始めた。
左のジャブから「パッパッパッ」と声を出しながらスピードの乗ったワンツー、左のダブルからの右。右からのトリプルなど、次々と軽快なコンビネーションブローを披露。驚いたのは、超高速のショートパンチの連打だ。 ミットが早いか、パンチが早いか、判別がつかない。まるで曲芸。時折、トレーナーがミットをシュッシュッと突き出すが、目の反応とガードで簡単に止める。途中、メイウェザーが指示してサウスポーに構え直させるシーンも。
これまで「朝倉の映像など見たこともない」と語っていたが、サウスポーの朝倉対策も念頭に置いているのかも。そして右ストレートを3つ続けて強打した。途中、2度、水を飲んだが十分なインターバルを取ることなく、約11分間ミット打ちを続けた。
ノースリーブの赤いTシャツの背中には、トレードマークでもある「TBE(The Best Everの略で史上最高の意味)」の文字。その言葉は誇大広告ではない。 練習を見守り、メイウェザーに「もちろん君のことは知っている」と握手を求められた”KOダイナマイト”内山氏が語る。