米メディアは大谷翔平が最悪条件の中で達成した史上初「200奪三振&30本塁打以上」偉業を称賛…「メジャー最大級の大物だ」
エンゼルスの大谷翔平(28)が23日(日本時間24日)、敵地ミネアポリスでのツインズ戦に「3番・投手兼DH」で先発出場し、6回途中に100球で降板したが3安打7奪三振2失点の好投で今季12勝目を挙げた。スコアは4―2だった。大谷は日本人メジャーリーガーとして史上4人目となるシーズン200奪三振(合計203三振)をマーク。すでに34本塁打を放っている大谷はメジャーで初となる「30本塁打以上&200奪三振」を達成し、「14勝&34本塁打」で、1918年にベーブ・ルースが記録した「13勝&11本塁打」も超えた。また打っては7回に自らを援護する中前適時打を放ち、連続試合安打を9に伸ばした。また規定投球回数のクリアまで残り9イニングとした。米メディアは大谷の偉業達成をサイヤング賞争いとヤンキースのアーロン・ジャッジ(30)と繰り広げているMVP争いに重ねて称賛した。
サイヤング賞&MVP候補
雨が降り気温は12度。しかもターゲット・フィールドのマウンドは初だ。最悪のコンディションの中、さすがの大谷も制球に苦しむ。立ち上がりにいきなり3四死球のピンチを迎えるが、最小失点に抑え、結局、自己ワーストとなる7四死球を与えることになったが、しっかりとゲームは作った。4回一死一塁で6番ゲーリー・サンチェスから、この日4つ目となる三振をカーブの見逃がしで奪うと、これが日米通じて自身初となる記念すべきシーズン200個目の三振となった。
「大きい節目の数字。凄く光栄です」
日本人メジャーリーガーとしては過去に野茂英雄氏、松坂大輔氏、ダルビッシュ有の3人しか記録していない。結局、この回から5回にかけて5者連続三振を奪い、5回二死までノーヒット。6回にアウトが取れず1点を失い、なお満塁の場面で100球ちょうどで降板したが、あとを受けたアーロン・ループが得点を許さず4-2のスコアで大谷は今季14勝目をゲットした。
地元紙はもちろん、MLB公式サイトも大谷の記録を称賛した。
「大谷が初めてシーズン200奪三振に到達」との見出しを取り、「二刀流スーパースターの大谷が本質的な記録の節目を作り上げた」とし、すでに34本塁打を放っている大谷がメジャー初となる「30本塁打以上&200奪三振」を成し遂げたことを報じた。
「大谷は4回の2つ目のアウトでサンチェスをカウント2-2からカーブで三振に仕留めて200奪三振に到達した」と、その瞬間を伝え、エンゼルスでは、2010年のジェレッド・ウィーバー以来の200奪三振であり、日本人投手としては、野茂氏、松坂氏、ダルビッシュ以来、史上4人目の快挙となったことを紹介した。
同サイトによると、これまでシーズン200奪三振をクリアした投手の最多本塁打数は、殿堂入りしている1965年のドン・ドライスデール、1966年のアール・ウィルソンによる7本だったという。水原一平通訳を通じて語った大谷の「大きい数字だと思う。安定して投げられてきているところがいいところかなと思います」というコメントを掲載している。
また「昨季のア・リーグMVPの大谷は、60本塁打を放って三冠王のチャンスがあるヤンキースの強打者のジャッジとの熱を帯びているMVP争いに残っている」と紹介。 さらに「寒く雨が降る状況でベストなコントロールができずツインズ相手にシーズン最多の6四球を出したが、サイヤング賞の可能性もある。大谷は今シーズンにエースの投球をしている」と付け加え、今季26度の先発で14勝8敗、防御率2.47、153イニングを投げて203奪三振で三振率でもメジャートップとなっていることを伝えた。
「彼は今年あと2度の先発を予定しており、防御率タイトルの条件として(規定投球回数の)162イニングが必要となる」として、あと9イニングに迫った規定投球回数のクリアがサイヤング賞争いの条件となることを示唆した。 「ア・リーグのサイヤング賞を争う候補は、173イニングで14勝7敗、防御率2.13で217奪三振のホワイトソックスのディラン・シーズ、163イニングで17勝4敗、防御率1.82で167奪三振のアストロズのジャスティン・バーランダーとなる」とし、エンゼルスのフィル・ネビン監督代行の「彼はその話題(サイヤング賞争い)の中にいると思う。彼は(規定投球回数の)イニング数に到達するだろう。個人的に、大きな試合で勝ちたければ、彼以外にマウンドに送り出したい選手は他にいない。彼がその議論の中にいるべき存在であると私は考えている」というコメントを紹介した。