11.1発表のW杯メンバーを「だいたい固まっている」と明言した森保監督の”胸の内”を読み解く…当落選上の選手は誰だ?
ドイツでの強化試合とヨーロッパ視察を終えた日本代表の森保一監督(54)が4日に帰国し、来月1日に発表されるカタールワールドカップ代表メンバー26人について「だいたい固まっている」と明言した。故障離脱中のFW浅野拓磨(27、ボーフム)とDF板倉滉(25、ボルシアMG)をぶっつけ本番で招集する可能性にも言及するなど、状態を上げているFW大迫勇也(32、ヴィッセル神戸)を含めて、サプライズなしの顔ぶれとなりそうだ。
「だいたいというのが70%なのか、80%なのか、90%なのかはわからないが…」
カタールワールドカップの命運を左右する、ドイツ代表とのグループリーグ初戦をちょうど50日後に控えた4日。ドイツ・デュッセルドルフでの日本代表活動と、その前後に行ったヨーロッパ組の視察を終え、41日ぶりに日本へ戻ってきた森保監督の腹は決まっていた。
帰国した成田空港で取材に応じた指揮官は、カタール大会に臨む代表メンバー26人のうち何パーセントぐらい固まったのか、という問いに「だいたい固まっている」と明言。さらにこう続けた。
「だいたいというのが70パーセントなのか、80パーセントなのか、あるいは90パーセントなのかはわからないですけど、今回の代表活動だけじゃなくて、ロシアワールドカップも含めて、そこから4年間をかけてチーム作りをしてきたなかでのメンバー選考なので。あらためて一から考えることではないので、そこは大枠としては決まっているところはあります」
11月1日に発表される日本代表メンバーは総勢26人。最後のアピールの場となった9月下旬のドイツ遠征に招集された30人に、怪我やコンディション不良で選外となっていた浅野、板倉、大迫の常連組を加えた総勢33人が、現時点における大枠となる。
ドイツ遠征で選外となった3人のうち、大迫は9月18日のガンバ大阪戦で戦列復帰。後半だけの出場で同点と勝ち越しの2ゴールを決めると、中断明けの1日に行われたアビスパ福岡戦では先発に名を連ね、4月10日のセレッソ大阪戦以来となるフル出場を果たしている。
今シーズンの序盤から怪我の連鎖に苦しめられてきた大迫のコンディションは、7月に入って上向きに転じていた。このときは森保監督もドイツ遠征への招集を示唆していたが、8月に日本で集中開催されたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で再び故障。代表復帰も幻と消えたかのように見えた。
攻撃面では巧みなポストプレーで周囲を生かす起点となり、守備面でも素早いアプローチからプレスの“一の矢”を担う大迫は、森保ジャパンで代役のきかない存在だった。コンディションが戻ってきた以上は、指揮官は迷わずにカタール行きのメンバーに加えるだろう。
浅野と板倉はどうか。9月に入って前者は右ひざ内側側副じん帯断裂、後者は左ひざ内側側副じん帯の部分断裂を負い、ともに長期の戦線離脱を余儀なくされた。現在は所属クラブでリハビリに励む2人の今後に関して、森保監督は以前と変わらない見通しを示した。
「まだ不透明というか、確定できるような段階ではないと思いますけど、ワールドカップまでには治る、復帰できるだろうと聞いています。ただ、人間の体なので、順調にいくかどうかというのはこれからの経過観察で把握しながら、選考に臨んでいきたいと考えています」