NZメディアがラグビー日本代表オールブラックス戦の大善戦を称賛…「歴史的な勝利を手にするまでそう遠くない位置にある」
ラグビーのリポビタンDチャレンジカップ2022が29日、東京・国立競技場で行われ、日本代表がニュージーランド代表(オールブラックス)に31―38で敗れたが、過去最少点差の大善戦で、W杯3度制覇の強豪を最後まで追い詰めた。NZメディアは、秋季ツアーの初戦となった母国チームの不甲斐なさを批判すると同時に日本の健闘を称賛した。
「日本の一致団結の気迫と結束力が素晴らしい」
世界最強軍団への7度目の挑戦は、6万5188人が集まった国立の大観衆を熱狂させた。試合終了間際の後半39分まで4点差。これまで歯が立たなかったオールブラックスを相手に互角に渡り合い、歴史的勝利にあと一歩まで迫ったのだ。この日本の大善戦をニュージーランドメディアも評価した。
ニュージーランドヘラルド紙は、「オールブラックスが日本の最大級の衝撃(歴史的敗戦)を辛うじて回避する」との見出しを取り、「オールブラックスは、決して望んでいなかった歴史的出来事(日本戦初黒星)を何とか回避したが、日本が、その飛躍的な勝利を手にするまでそう遠くない位置にいることが、この試合で示された。オールブラックスの不安定なシーズンは続きそうで、その縮図が見事なプレーを見せた日本を相手に冴えなかった勝利に見えた」と報じた。
そして日本代表について「2018年に最後に戦った38点差敗戦(31―69)が過去のオールブラックス戦の最高の結果だったブレイブ・ブロッサムズ(日本代表)は、ボールのあるところだけでなく、ボールがないところでも好印象のプレーを見せた。日本のすべてのクオリティーを見る限り、今、南アフリカやアイルランドを含めた彼らの打倒チームのリストにオールブラックスを加える希望に満ちている」と絶賛した。
また今回のテストマッチは、両チームの準備に差があったことを指摘。
「ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチのチームは、今年フランスに厳しい戦いを強いており、オーストラリアAとの3試合シリーズの後で、この対戦に向けて準備万端だった」
日本は7月に行ったフランス代表戦で23―43、15-20と善戦。今回のオールブラックス戦前にオーストリアAと3試合対戦して1勝2敗で、ひとつの負けも1点差と着実に準備を整えていた。
「一方のオールブラックスは、ラグビー・チャンピオンシップの優勝やアイルランド、アルゼンチン戦の地元での歴史的敗戦を含めた今年のクライマックスから(約5週間)試合がなかった。不活発さともろさの両方が明白に出ていた。あらゆる連続攻撃が、チームのシステムの問題と頑強な相手(日本のディフェンス)によって途切れ途切れとなった」
オールブラックスの連続攻撃が機能しなかったことを問題視した。