“未来のW杯戦士”の登竜門であるカタールW杯トレーニングパートナーに選ばれた若手10人が面白い…FC東京ルーキー松木玖生やバイエルン入りの福井太智ら
日本サッカー協会(JFA)は2日、カタールワールドカップに臨む日本代表に帯同するトレーニングパートナー10人を発表した。U-19日本代表のスペイン遠征からドーハ入りするもので、FC東京のルーキーMF松木玖生(19)やバイエルン・ミュンヘン入りするサガン鳥栖U-18のMF福井太智(18)らが選出された。前回ロシア大会でMF久保建英(21、レアル・ソシエダ)らが名を連ねたトレーニングパートナーの未来に大きな期待が集まる。
過去には香川や久保らもサポートメンバーを務めた
カタールワールドカップに臨む日本代表メンバー26人に続いて、グループリーグ期間中にチームへ帯同するトレーニングパートナー10人も発表された。DF中野伸哉(19、サガン鳥栖)、松田隼風(19、水戸ホーリーホック)、田中隼人(19、柏レイソル)、高井幸大(18、川崎フロンターレU-18)、MF松木、佐野航大(19、ファジアーノ岡山)、甲田英将(19、名古屋グランパス)、福井、北野颯太(18、セレッソ大阪)、FW熊田直紀(18、FC東京U-18)の10人だ。
JFAはスペイン遠征を行うU-19代表22人を2日に発表。今シーズンからレアル・マドリードのBチーム、カスティージャに所属するMF中井卓大(19)が初招集された陣容で、17日にU-19スロバキア、19日にU-18スペイン、21日にU-19フランス各代表と国際親善試合を行う。
全日程を終えた翌22日にチームは帰国の途に着き、唯一の海外組の中井もレアル・マドリードへ戻る。一方で松木や福井ら10人がカタールの首都ドーハへと向かい、7大会連続7度目のワールドカップに臨む日本代表のトレーニングパートナーとして活動。12月4日に帰国する。
そもそも、トレーニングパートナーとは何なのか。
2日の技術委員会後にオンラインでメディアに対応した、JFAの反町康治技術委員長(58)が活動内容の一端を説明する。
「彼らにはわれわれ(日本代表)の宿舎に入ってもらって、ほぼ同じ活動をする。ただ、人数が多いこともあって、メインの26人にいろいろなストレスを与えないようにすることも考えて、たとえば食事の時間をずらすとか、そういうことはやっていこうかなと考えています」
過去のワールドカップでは、サポートメンバーが帯同した大会がある。
日本が悲願の初出場を果たした1998年のフランス大会では、開幕直前に代表から外れたDF市川大祐(当時清水エスパルス)が帯同。4年後の日韓共催大会で代表に名を連ねた市川は、チュニジア代表とのグループリーグ最終戦で中田英寿のゴールをアシストしている。
日韓共催大会と2006年のドイツ大会では選出されなかったサポートメンバーは、2010年の南アフリカ大会で復活。4人のなかに名を連ねたMF香川真司(当時セレッソ大阪)はその後に代表の「10番」を背負い、2大会連続でワールドカップの舞台に立った。
2014年のブラジル大会では、高校生2人がトレーニングパートナーとして帯同。前回ロシア大会では直前で選外になったMF井手口陽介(当時クルトゥラル・レオネサ)とFW浅野拓磨(当時ハノーファー)がサポートメンバーを務めた。カタール大会代表に選出された浅野は自身の公式ブログで、4年前の悔しさがいまにつながったと綴っている。
そのロシア大会では、当時のU-19代表チームそのものをトレーニングパートナーとして帯同させる試みが初めて導入されている。発案者は当時の代表監督で、ヴァイッド・ハリルホジッチ元監督が解任されるまでは技術委員長を務めていた西野朗氏(67)だった。