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井上尚弥とWBO&WBC王者フルトンとの対戦がいきなり実現か
井上尚弥とWBO&WBC王者フルトンとの対戦がいきなり実現か

井上尚弥vsWBC&WBO王者フルトン戦が今春日本で実現へ…米ESPNが「交渉中」と報道

 プロボクシングのバンタム級前4団体統一王者、井上尚弥(29、大橋)がWBOのスーパーバンタム級1位にランキングされた。WBOが他階級のスーパー王者を優遇する規定路線だが、米ESPNは、この日、ツイッターで「井上vsフルトン戦が今春日本開催で交渉中」と報道。WBO&WBC世界同級王者のスティーブン・フルトン(28、米国)への挑戦が現実味を帯びてきた。また米のボクシング専門サイト「ボクシング・シーン」は井上の特集記事を掲載。スーバーバンタム級での井上の“5人の敵“をリストアップした。

 井上がWBOのランキング1位

 

 WBOの規定路線とはいえ、井上のスーパーバンタム級への挑戦舞台が整った。王者のフルトンへの指名挑戦者となる1位にランキングされたのだ。そして、当初、対戦が難しいとされていたフルトンの状況にも変化が生まれた。この日、ESPNはツイッターにて「統一王者のフルトンと誰もが認める元バンタム級王者の井上が、この春、日本での対戦に向けて交渉中である、と情報筋は語った」とのビッグニュースを発信した。
 同ツイッターはESPN・リングサイドというボクシングに特化したもので、ご丁寧にも井上とフルトンの合成写真が添付されていた。
 フルトンは2月25日にミネアポリスでスーパーバンタム級で激戦を演じた因縁の元WBC&WBA世界スーパーバンタム級王者のブランドン・フィゲロア(26、米国)と互いに階級を上げてWBC世界フェザー級暫定王座決定戦を戦う予定だったが白紙に戻り、16日には、ESPNのサルバトール・ロドリゲス記者が、「3月4日にフィゲロア vs マーク・マグサヨが決定、会場は未定」とツイッターでつぶやいていた。マーク・マグサヨ(27、フィリピン)はWBC世界フェザー級の前王者だ。
 井上は、先日、地元の座間で行われたイベントに出席した際、「今(大橋)会長が交渉している対戦相手というのは自分も耳にしている。凄くモチベーションの上がる相手でモチベーションが上がった時は、自分も、結構良い試合ができているので自分自身に期待している」と語っていた。
「凄くモチベーションの上がる相手」との表現は21戦無敗のフルトンと符合する。
 また井上はスーパーバンタム級への転級初戦について「テストマッチはいらない」とも語り、いきなりの世界挑戦を希望していた。
 もう一人のWBA&IBF世界王者のムロジョン・アフマダリエフ(28、ウズベキスタン)がIBFとの指名試合が決まっている以上、ターゲットはフルトンに絞られることになり「今春、日本開催」で交渉が進んでいるのだ。

 井上の交渉が大詰めを迎えている状況で米のボクシング専門サイト「ボクシング・シーン」が「井上尚弥…スーパーバンタム級の新たな開拓者」との見出しを取って井上をトップ記事で特集。編集長自らの執筆記事で、井上のスーパーバンタム級での「魅力ある5人の敵」として5人のボクサーの名前を挙げた。
 一人目は元WBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(32、フィリピン)。バンタム時代に一度対戦が決まりながら新型コロナの影響で中止になったことを伝えた上で「パワーパンチャー同士の遺恨試合は決して悪いものではなく、井上のスーパーバンタム級転向でかつてのビジネス関係が復活すれば間違いなく面白い対決になるだろう」とした。
 2人目は元2階級制覇王者のルイス・ネリ(28、メキシコ)だ。日本でも悪名高きボクサーで、同サイトも、元WBC世界バンタム級王者、山中慎介氏との2度の対戦でドーピング問題や体重オーバーなどの失態を繰り返して日本では永久追放となっていることを紹介。
「ネリは今でも“モンスター”との対戦を熱望している。井上は、過去20年間で最高のバンタム級選手だった同胞(山中)の仇を討とうとしている」と伝えたが、この見解は間違っていて、正統派の井上は、ルールを守らないネリを対戦に値するボクサーとは認めていない。
 3人目は、20戦(12KO)無敗でWBO1位、WBC、IBF4位のライース・アリーム(32、米国)。井上のフルトンへの世界挑戦が実現しなかった場合、アリームが初戦の最有力候補であり、また井上が世界王座を獲得した場合、最初の挑戦者候補となる可能性が高いことを伝えた。

 

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