吉田麻也が窮地?!守備崩壊の最下位シャルケで“最下位採点”を受けたベテラン日本代表CBの去就が不透明に
再開したばかりのブンデスリーガ1部で、シャルケの日本代表DF吉田麻也(34)が窮地に立たされている。最下位にあえぐシャルケは24日のライプツィヒ戦で1-6と大敗。一夜明けた25日に地元メディアは吉田に最低点をつけ、さらにセルティックのDFモリッツ・イェンツ(23)を緊急補強すると報じた。リーグ最多の41失点と守備が崩壊している状況で、DFリーダーの期待を背負って昨夏に1年契約で加入し、副キャプテンも務める吉田の去就も不透明になってきた。
独紙「CBコンビの連携がまったく取れていなかった」
アイントラハト・フランクフルトに0-3で屈した、21日のブンデスリーガ1部再開初戦に続く大敗。しかもホームのフェルティンス・アレーナで大量6失点を喫する醜態に、ルール地方をカバーするメディア『RUHR24』も厳しい採点をつけた。
6段階で「1」が最高点となる評価で、先発した11人の平均が「5.05」にとどまった。そのなかでハーフタイムでの交代を命じられたDFイェレ・ウロネン、MFヨルダン・ラーションとともに、フル出場した吉田に最低点の「6」がつけられた。
同メディアは選手個々へのコメントで、吉田にこう言及している。
「先制された前半7分の段階で、センターバックを組むヘニング・マトリチャーニとの連携がまったく取れていなかった。ライプツィヒのFWアンドレ・シウバが難なく決めたゴールは、ロイヤルブルー(シャルケの愛称)の大失敗の序章に過ぎなかった」
昨年8月の開幕戦を皮切りに吉田はリーグ戦で全17試合に先発し、1試合を除いてフル出場を果たしている。
一方でコンビを組んだセンターバックは5人を数え、最多の7試合に先発したマトリチャーニを含めた4人が20歳代前半の若手選手だった。
もちろん失点のすべてが吉田の責任ではない。しかし、若手をリードする役割も託されて迎え入れられ、同時に副キャプテンにも就任しただけに、ライプツィヒ戦を終えて総失点が「41」とリーグ最多を数える崩壊ぶりへの批判が採点に反映されている。
契約満了に伴って、約2年半所属したセリエAのサンプドリアを昨シーズン限りで退団。昨年7月にシャルケ入りした吉田が結んだ単年契約に、自動延長される上で複数のオプションが設けられていると昨年12月にドイツの一般紙『Bild』が報じた。
ひとつは公式戦で25試合以上に出場することで、もうひとつが1シーズンでの1部復帰を果たしたシャルケが残留を果たすことだった。
2回戦で敗退したカップ戦のDFBポカールを含めて、吉田はライプツィヒ戦までに公式戦19試合に出場している。シーズンが折り返した状況を考えれば、条件のひとつはクリアが可能といっていい。しかし、肝心のリーグ戦で失点禍が止まらない。第7節から泥沼の7連敗を喫するなど、最下位にあえぐシャルケの成績とリンクさせる形で『Bild』はこう報じた。
「吉田は失点が多い理由の一部分として見られている。スピードが不足しているという理由で、直接的な批判を浴びるケースも多い」