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西武の今季スローガンは「走魂」に決定。松井稼頭央・新監督がスローガンにこめた狙いと思いとは?
西武の今季スローガンは「走魂」に決定。松井稼頭央・新監督がスローガンにこめた狙いと思いとは?

西武の今季スローガン「走魂」って何?その言葉に込めた松井稼頭央監督の狙いと思いとは?

  松井稼頭央新監督(47)のもとで覇権奪回を目指す西武は29日、本拠地ベルーナドームで「新生ライオンズ 2023シーズン チームスローガン発表会」を開催。新体制のスローガンが「走魂(そうこん)」に決まったと発表した。松井監督は、走攻守のなかで“走”が占める重要性を強調。その上で「ライオンズの野球は隙がないと、相手に思ってもらえるようにしたい」とスタッフと議論を重ね、自らが最終的に決めた造語に込めた思いと狙いを明かした。

 「そうこん」と読む…走ることの重要性

 

 昨年から何度も打ち合わせを重ね、複数の候補から字体やデザインなどの細部にもこだわった。さらに発表時期をこれまでの年末から、あえてキャンプイン直前に設定。満を持して公表したチームスローガンは「走」と「魂」を合わせた造語だった。
 チームの公式YouTubeチャンネルでライブ配信された発表会。
 ユニフォーム姿でベルーナドームの三塁側ベンチ前から配信に臨んだ松井新監督は、走魂と書いて「そうこん」と読む新体制下でのスローガンに込めた思いを、視聴しているファンへ向けて説明した。
「監督に就任してから走ることの重要性を選手へ伝えてきました。走るだけではなくグラウンドで躍動することでファンの方々を魅了できるし、投手も野手もシーズンを通して完走する、という意味での“走”も入っています。さらに“魂”には相手に立ち向かっていき、最後まであきらめずに戦う姿勢という意味も込めて決めさせていただきました」
 最大の狙いは、走塁に対する意識改革にある。
 辻発彦前監督に率いられた昨シーズン。最終的にはファーストステージでソフトバンクに連敗を喫して敗退したものの、西武はペナントレースで3位に食い込み、3年ぶりにクライマックスシリーズ進出を果たした。しかし、チーム打率.229はリーグワースト。464得点は最下位の日本ハムとわずか1差の5位で、60盗塁もリーグ最少だった。
 第5回WBCに臨む侍ジャパンに選出されている主砲・山川穂高が41本塁打、90打点で二冠王を獲得した。しかし、2018、19年に猛威をふるい、パ・リーグを連覇する原動力になった「山賊打線」の面影が消え去って久しい。さらにこのオフには、山川とともに打線の中軸を担ってきた森友哉が国内FA権を行使してオリックスへ移籍した。
 現役時代には日米通算で465盗塁をマークし、入団4年目の1997年からは3年連続で盗塁王を獲得。ダイヤモンドを駆け抜ける姿でもファンを魅了した松井監督は、得点を奪う手段を再考しなければいけない状況で機動力重視を打ち出した。
 チームには侍ジャパンに選出された源田壮亮に加えて、外崎修汰や愛斗、若林楽人、盗塁王を2度獲得した金子佑司ら走れる選手が少なくない。それでも指揮官は「足が速い、遅いではない」と盗塁数の増加だけにとどまらないと力を込めた。
「隙のない走塁ですね。シングルヒットが二塁打になるケースは、イコール、相手の隙を突いたわけですからね。二塁打が三塁打になる場面ではファンのみなさんだけでなくベンチも盛り上がる。いろいろな意味でこちらも隙を見せずに、ひとつ先の塁を狙う積極的な姿勢を見せることで、ライオンズの野球は隙がないと、相手に思ってもらえるようにしたい」

 

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