• HOME
  • 記事
  • テニス
  • 全豪10度目Vのジョコビッチに“元祖悪童”マッケンロー氏が「4大大会であと3度以上勝てる」と絶賛…その根拠とは?
ジョコビッチが全豪OPで10度目のV。4大大会通算22勝でナダルの最多に並んだ(写真・AP/アフロ)
ジョコビッチが全豪OPで10度目のV。4大大会通算22勝でナダルの最多に並んだ(写真・AP/アフロ)

全豪10度目Vのジョコビッチに“元祖悪童”マッケンロー氏が「4大大会であと3度以上勝てる」と絶賛…その根拠とは?

全豪オープンの男子シングルス決勝が29日、メルボルンで行われ、第4シードのノバク・ジョコビッチ(35、セルビア)が第3シードのステファノス・チチパス(24、ギリシャ)を6-3、7-6、7-6のストレートで下して、同大会10度目の優勝を飾った。4大大会の優勝は通算22度となり、ラファエル・ナダル(36、スペイン)の持つ最多記録に並んだ。海外メディアは、ジョコビッチの優勝を称え、“元祖悪童”で知られる4大大会7度Vのジョン・マッケンロー氏(63、米国)は「あと3大会以上は勝てる」と絶頂期にあるジョコビッチを絶賛した。

 「これがおそらく人生で最大の勝利だ」

 

泣いた。優勝が決まると、スタッフと母親が陣取っている観客席によじのぼり、倒れ込んで号泣。ベンチに戻ってもタオルに顔を伏せて涙が止まらなかった。昨年の全豪OPは新型コロナウィルスのワクチン未接種問題などで国外退去処分となり、今大会も太腿の故障に悩まされ、コート外で父親がロシアのウラジミール・プーチン大統領の支援者と写真に収まるなどする騒動に巻き込まれたが、それらのトラブルを乗り越えて10度目の頂点に立った。
「これがおそらく人生で最大の勝利だ」
 感動の優勝スピーチでジョコビッチはこう語った。
 OBなど識者からは絶賛の評価が相次いだ。
「(4大大会で)あと3大会以上は優勝するだろう」
 こう評価したのは、現役時代のコート内外での暴れっぷりでは、ジョコビッチの上をいっていた”元祖悪童”のマッケンロー氏だ。
 欧州で、この試合を中継していた「ユーロスポーツ」の解説者として、ジョコビッチの勝利を称えていた。
「彼が、あと何回(4大大会を)勝つのかはわからないが、少なくとも2回、3回以上は勝つと見込まざるをえないだろう。ロジャー(・フェデラー)は、35歳から(メジャーを)3勝し、ラファエル(・ナダル)も3つ勝った。ノバクは、おそらく、この3人の中でも運動能力はベストの状態にあるだろう。彼は深刻な故障をしてこなかった。少なくとも3回以上は勝つだろう」
 引退したフェデラー、そして今大会は2回戦で消えたナダルと比べて、ジョコビッチが絶頂期にいることを証言した。
 さらに、ジョコビッチが号泣し、スピーチで「人生最大の勝利」と語ったことに対して「ノバクの言葉を信じている。ノバクがあれほど感情的になるところは見たことがない。彼は信じられないほど立ち直る力があり、我々のテニス界にとってとてつもない財産だ。彼は驚くべきアスリートで選手であると同時に素晴らしい人間だ。ノバクはモチベーションを高める達人で、さらに貪欲になることを見出し、向上を続けている。多くの努力を費やしている。それが3人(ジョコビッチ、ナダル、フェデラー)があそこにいる理由だ。彼らは他の選手よりも貪欲で、規律を持ち、どんなことでもやってきた」と続けた。
 またマッケンロー氏と共に解説をしていた英国の名プレーヤーだったティム・ヘンマン氏は、「彼はメジャータイトルをあと12回は取れるのではないか」と主張した。
 その根拠はメンタルと今大会に大腿部を痛めたものの最後まで大会を走り切った強靭な肉体にあるという。
「彼は走り続けることができる。まだ努力を積み重ね、移動や練習を重ねるというメンタル面でのチャレンジ精神がある。年齢を重ねてより多くの故障を抱える他の選手と同様にフィジカル面は心配かもしれない。彼は今大会で故障があったが、彼の動きや機能性は最高のレベルにあり、あと2、3年は続けられるだろうということを示している。すなわち12度の4大大会タイトルを獲得するチャンスがあるのだ」
 英BBCによると、その言葉を裏づけるようにコーチのゴラン・イワニセビッチ氏は「このレベルで2、3年間はプレーを続けられると考えている」と語っているという。

 

関連記事一覧