なぜ鎌田大地の異例大型契約でのドルトムント入りがほぼ確実になったのか…独メディアが5年の年俸8億6000万で合意と報道
今夏でアイントラハト・フランクフルトとの契約が満了し、来シーズンの去就が注目されていた日本代表MF鎌田大地(26)が、同じブンデスリーガ1部の強豪ボルシア・ドルトムント移籍で合意したと、24日に複数のドイツメディアが報じた。移籍金なしでの交渉が可能になる鎌田にはバルセロナやACミラン、マンチェスター・シティ、リバプール、パリ・サンジェルマンなどのビッグクラブが獲得に動くと報じられてきた。急転、伏兵的な存在だったドルトムント入りがほぼ確実になったのはなぜなのか?
年俸はフランクフルト時代の2倍以上で特別ボーナスも
今夏の移籍市場で主役の一人に躍り出る、と見られていた鎌田の新天地はスペインでもイタリアでもイングランドでも、ましてやフランスでもないようだ。同じドイツの強豪ドルトムントが争奪戦で大きなリードを奪っていると、複数のドイツメディアが報じた。
口火を切ったのはスポーツ専門放送局の『Sport1』だった。
同局は現地時間23日の段階で、鎌田の代理人を務めるロベルト佃、トーマス・クロート両氏がドルトムントのスポーツディレクター、セバスティアン・ケール氏と交渉の場を持ったとスクープ。ケール氏は移籍金が発生しないフリートランスファーで鎌田を獲得したいとあらためて希望し、さらに年俸など具体的な契約内容に関しても話し合われたという。
24日には続報として、交渉中の契約内容も報じた。それによると契約期間は5年間で、年俸はフランクフルトの2倍以上となる550万ユーロ(約7億9000万円)から600万ユーロ(約8億6000万円)の間。さらにフリー移籍に伴う特別ボーナスとして1200万ユーロ(約17億2500万円)も支払われ、このうち3分の2を鎌田本人が受け取るとされている。
一連の動きを受けて、同局は「フランクフルトのスター選手は香川真司に次いで、ドルトムントでゴールを狙う日本人選手になる可能性が高い」と結論づけた上でこう続けた。
「鎌田自身もフランクフルトから次のステップを踏み出したいと考えている。そのなかでドルトムントは獲得レースでポールポジションに立っている。スペインやイングランドなどドイツ国外のクラブからラブコールが届いても、おそらくこの状況は変わらない」
さらにフランクフルトの地元紙『Frankfurter Rundschau』は、鎌田に関する『Sport1』の報道を引用した記事で、鎌田本人の意向にも言及している。
「来シーズンの鎌田は、おそらくドルトムントでプレーするはずだ。誰よりも鎌田自身が、他に関心を寄せているクラブよりもルール地方にあるクラブ(ドルトムント)を支持している。対照的にフランクフルトと鎌田の契約が延長される可能性は減少し続けている。この夏には鎌田の退団という、厳しい現実を目の当たりにせざるをえないだろう」
こうした状況を受けて、サッカーの移籍市場に精通しているイタリア人ジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏は自身のツイッター(@FabrizioRomano)を更新。投稿のなかで「ドルトムントはフリートランスファーで鎌田との契約に近づいている」とつぶやいた。
「すぐに契約書にサインする可能性もある。さらに3つのクラブからのアプローチがあったにもかかわらず、鎌田はドルトムントとの5年契約に口頭で合意した」