正式発表の会見一問一答…井上尚弥が5.7横アリでWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者フルトンに挑戦…「自分自身へ期待して挑みたい」
月7日に横浜アリーナでWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者のスティーブン・フルトン(28、米国)に挑戦することが6日、東京六本木のグランドハイアット東京で発表された。すでにWBC、WBOで1位にランクされている井上は、転級初戦に無敗の2団体王者に挑戦することになった。またアンダーカードではOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の武居由樹(26、大橋)が、バンタム級転級を見据えて54キロ契約でフィリピンバンタム級王者のロニー・バルドナルドと対戦する。試合はNTTドコモの新映像配信サービス「Lemino」で独占無料配信される。
昨年12月にWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(34、英国)を11回TKOで下して日本人初の4団体統一王者となった井上は、1月に全部のベルトを返上し、スーパーバンタム級への転級を発表していた。
フルトンは、当初、階級をひとつ上げて、2年前に激戦を演じて判定勝利した元WBC世界同級王者ブランドン・フィゲロア(26、米国)とWBC世界フェザー級王座決定戦として、再戦する計画を練っていたが、井上陣営から好条件のオファーを受けて「逃げたと思われたくない」と方針を転換。スーパーバンタム級に留まり“モンスター”の挑戦を敵地に赴いてまで受けることを決断した。
現在、スーパーバンタム級の王者は、このフルトンとWBAスーパー、IBF同級王者のムロジョン・アフマダリエフ(28、ウズベキスタン)の2人だが、ムロジョンの指名試合が決まっているため、井上は、21戦無敗(8KO)で、身長1m69、リーチ1m79があり、最大の難敵とされていたフルトンとの対戦を選んだ。
以下は会見での主な一問一答
――ついに正式決定した。
「フルトン選手との試合をここ日本でできることはどれだけの方々にご尽力いただき、どれだけ凄いことか。結果で返していきたい。あと1か月過去最大のモチベーションをもってトレーニングに励んでいく。フルトンは、自分のボクシングをしっかりと持って戦う選手。そこをどう攻略して、突破していくかがキーになってくる」
――今の心境としては?
「ほっとしている。スーパーバンタム級は自分自身への挑戦になっていく。しっかりと仕上げて最高の結果を出すだけ。階級を上げて、いきなりビッグマッチができることで、モチベーションが上がるし、ファンにとっても楽しみのカード。今日発表できてよかった」
――テストマッチを挟まずにいきなりビッグマッチとなった。
「今でもスーパーバンタム級の体は、少なからず作れているので強い相手とやりたいと希望した、話がフェザー級となれば、別だったが、スーパーバンタム級ならば、テストマッチはいらないと決断した。スーパーバンタム級のチャンピオンは2人いるが、ムロジョン(WBA、IBF王者のアフマダリエフ)は次戦が決まっているので(フルトンと)対戦交渉をスタートしたのが(決定の)経緯だと思う」
――今回はベルトを持たない挑戦者となる。
「バンタム級でも、常にチャレンジ精神を忘れずにこれたので変わらず戦えると思う」
ーースーパーバンタム級への不安は?
「毎回階級を上げるときに不安はつきまとう。今回は骨格をオーバーしている階級。そこへの不安は少しあるが、それでもやれるんだというところを見せたい。スーパーバンタム級は、1.8キロ増す。そこで安定感を見せることができる。スピードを落とさずにパワーアップしたい。そこを見て欲しい」