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9回の逆転サヨナラ舞台のお膳立てをした大谷翔平が大喜びでホームへ駆ける(写真:UPI/アフロ)
9回の逆転サヨナラ舞台のお膳立てをした大谷翔平が大喜びでホームへ駆ける(写真:UPI/アフロ)

日本がメキシコに劇的逆転サヨナラ勝利で決勝進出…お膳立ての大谷翔平は「(村上)宗は人一倍バットを振っていた。塁に出れば必ず1点を取れると思っていた」

 WBC準決勝の日本ーメキシコが20日(日本時間21日)、米国マイアミのローンデポ・パークで行われ侍ジャパンが6-5で逆転サヨナラ勝利、2009年以来の決勝進出を果たした。先発した千葉ロッテの佐々木朗希(21)が4回にブリュワーズのルイス・ウリアス(25)に先制3ランを浴びる苦しい展開だったが7回にレッドソックスの吉田正尚(29)の起死回生の3ランで同点に追いつき、8回に2点を勝ち越されるも、その裏に1点を返し、9回に先頭打者のエンゼルス大谷翔平(28)が二塁打、吉田が四球でつなぎ不振だったヤクルトの村上宗隆(23)が左中間フェンスを直撃する劇的な逆転サヨナラ二塁打を放った。日本は2大会連続で阻まれていたベスト4の壁を超えた。決勝の相手は米国。日本時間の明日22日に午前8時から行われる。

 不振の村上宗隆が逆転サヨナラ二塁打「何度も悔しい思いを」

 

 誰がこの劇的な結末を予想していたのだろう。
 1点を追う9回に先頭の大谷が右中間を破る二塁打で出塁。続く吉田が四球でつなぎ、この日、3三振と不振の村上に打席が回ってきた。
 マウンドには2年連続で14セーブをマークしているメキシコの“守護神”のジオバニー・ガイエゴス(カージナルス)。村上はカウント1-1からの151キロの甘いストレートを引き付けてフルスイングした。打球は左中間フェンスを直撃。大谷が同点ホーム、そして代走の俊足の周東佑京(ソフトバンク)が一気にサヨナラのホームに滑り込んだ。もうベンチは空っぽ。三塁のベース付近で村上を全員が手荒く祝福した。
 ウォーターシャワーを浴び、びしょ濡れになった村上に涙はなかった。「いやあもう、何度も三振して、何度も悔しい思いをして、その中でチームメイトが、凄い点を取ってくれて、助けてくれて、最後打席が回ってきた。最後、僕が決めましたが、チーム一丸となった勝ちかなと思っていますし、その期待に応えれてよかったです」
 フィールド内では、大谷が地上波の中継局のヒーローインタビューに指名された。 
「簡単に勝てないというのはわかっていましたけど、まさか、こんなゲームになるとは思ってなかったんで。ほんとに宗(村上)がね。きつかったとは思うんですけど、最後に最後、いいバッティングを見せてくれたんで本当に明日、最高の形で明日を迎えられるんじゃないかと思います」
ーー9回の打席に向かう気持ちは?
「フォアボールでいいと思って、甘いコースだけを打ちたいなと思ったんで、必ず塁に出るというのは自分自身で決めていましたけど、セカンドまで行けたというのが自分自身大きかったなと」
ーーチームの成長を感じます?
「ほんと全員で。キャッチャーも3人とも出てもらって、ピッチャーも苦しい中、相手のバッティングも素晴らしかったと思うんですが、つないで、つねいで、最後ああいう形でできて、いい明日を迎えられるんじゃないかなと思います」
ーー村上選手にはどんな言葉をかけたい?
「苦しかったと思うんですけど、人一倍、バットを振っていましたし、必ず打ってくれるというのは吉田さんもそうですが、後ろの2人。僕が塁に出れば必ず1点取れると思っていたんで、そういうつもりでいきましたし、ほんといいバッティングだったと思いました」

 

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