ガンバ大阪サポ連合の応援ボイコットに賛否…25年ぶり5連敗後に宇佐美が“号泣握手”しクラブが声明発表も波紋広がる
ガンバ大阪のサポーター連合が20日の横浜F・マリノス戦(パナソニックスタジアム吹田)の応援をボイコットした。過去2年間の不振に加えて、今シーズンも最下位に低迷する状況に「抗議の意を示す為」と公式SNSで説明したが、ネット上では「勝てないからこそ応援するものじゃないの」などと批判が殺到。一般のファン・サポーターが自発的な声援や手拍子などで応援するも、0-2で完敗して25年ぶりの5連敗を喫した。試合後にはFW宇佐美貴史(31)が涙を流してサポーターと話し合いを行い、がっちりと握手を交わしたが、果たしてボイコットがトンネル脱出のきっかけとなるのだろうか。
過去にもあった応援ボイコット
マリノス戦のキックオフが3時間半後に迫っていた20日午後3時半に、ガンバ大阪サポーター連合が公式ツイッター(@gambasupporter)を突然更新。「ガンバサポーターの皆様へ」と題した投稿のなかで「ご一読お願いします」とつぶやいた。
埋め込みには黒地に白文字で緊急声明が綴られていた。
「日頃よりガンバ大阪サポーター連合の活動にご理解ご協力をいただき、誠にありがとうございます。ここ数年の低迷および今シーズンのこれまでの結果/姿勢に対してクラブへ抗議の意を示す為、本日の試合は試合前から90分を通して応援をしないことを決定致しました。応援を楽しみに来場される皆様には大変申し訳ありませんが、ご理解ご協力をお願い致します」
マリノス戦のキックオフ時点で、ガンバは18チーム中で最下位にあえいでいた。昨シーズンまで徳島ヴォルティスで指揮を執った、スペイン出身のダニエル・ポヤトス監督(44)を招へい。攻守で主導権を握るスタイルへの転換を目指した今シーズンだったが、手にした白星はたったひとつだけ。4月29日の鹿島アントラーズ戦からは4連敗を喫していた。
さらに昨シーズンまで2年続けてシーズン途中で監督を解任。2021シーズンが13位、昨シーズンが15位と2桁順位に低迷した状況も踏まえて、ホームで6日に行われた名古屋グランパス戦では試合開始まで応援をボイコットする抗議活動に打って出た。
しかし、結果は0-1の零封負け。敵地・埼玉スタジアムで13日に臨んだ浦和レッズ戦でも1-3で敗れ、ついに最下位に転落した惨状を受けて、試合を通した応援ボイコットを表明するだけでなく、理解と協力を呼び掛ける異例の声明を開始直前に発表した。
サポーター団体による応援ボイコットは、決して珍しくない。
昨年では11月5日の最終節で、浦和レッズのゴール裏サポーターの大半が、クラブを叱咤激励する横断幕を残してシーズン終了セレモニーをボイコット。無冠に終わった不甲斐なさへブーイングを浴びせるよりも、空席を目立たせることで抗議の意を示した。
10月8日の第32節では、シーズン途中で岩政大樹監督(41)が就任した後も不振が続き、無冠が確定していた鹿島アントラーズのサポーター団体が敵地でのジュビロ磐田戦の応援をボイコット。他のファン・サポーターに対しても応援を控えるように呼びかけたとされ、SNS上では当該団体に対して「もうスタジアムに来ないで」などと批判が集中している。