「それが起きれば勝利を手にする“いい位置”に」米メディアは大谷翔平とトラウトの“トラウタニ弾”「不敗伝説」に注目
エンゼルスの大谷翔平(28)が31日(日本時間6月1日)、敵地でのホワイトソックス戦に「3番・指名打者」で先発出場、3回一死一塁から2試合連発となる14号2ランをバックスクリーンの左へ放り込むと4回にも一死二塁でライトスタンド上段に特大の15号2ラン。今季初の2打席連発でチームは12ー5で快勝。マイク・トラウト(31)も初回に先制の13号2ランを放っており、今季5度目のアベックアーチとなり、負け知らずの5勝。米メディアも“トラウタニ弾”の「不敗神話」に注目した。
15号2ランは飛距離140メートルの特大弾
火をつけたのは2番打者トラウトだった。
一回無死一塁の先制機にホワイトソックス先発のランス・リンのカーブを思い切り引っ張って13号2ラン。141メートルの飛距離の特大弾だった。今度は大谷だ。3回一死からトラウトが死球で出塁すると、初球のインハイの150キロのストレートをバックスクリーンの左にまで運ぶ。飛距離は130メートル。圧巻は4回の第3打席だ。一死二塁で、ランスがフルカウントから高めに投じた甘いストレートをフルスイングすると、“確信歩き”で、打球の行方を見送るほど、もの凄い打球がライトスタンドの最上段まで届いた。発表された飛距離は140メートルだった。
敵地シカゴのシカゴ・サンタイムス紙は「大谷とエンゼルスがホワイトソックスとリンを打ちのめしてシリーズを制す」との見出しで、3連戦がエンゼルスの2勝1敗に終わったことと、大谷の2打席連続の本塁打を称えた。
「野球にとっても素晴らしい午後となり、大谷の14号、15号の素晴らしく雄大な本塁打に1万7015人の観客から感嘆の声があがった。そしてホワイトソックスの悪い投球にはブーイングが起きた。(ランス・)リンの初回の(今季通算)15失点は、今季のメジャーでの2番目のワースト記録だった」と続け、大谷の2本の本塁打の飛距離を伝えた。
そして同紙は打たれた36歳のベテラン右腕リンのコメントをこう紹介している。
「(トラウトと大谷の2打席)3度のスイングで6点を与えてしまった。こんなことは起きてはいけない。特にあの2人(トラウト、大谷)にやらせてはいけなかった。彼らは打たせてはいけない相手。そして今日は攻撃陣に大きなビハインドを与えてしまった。もっとしっかりと投げなければいけない」
MLB公式サイトは“トラウタニ弾”にフォーカスを当て「大谷(2本塁打)、トラウト(1本塁打)がシリーズ最終戦でショーを開催」との見出しを取り、アベックアーチが今季5戦あり負けなしであることと、通算27度目で19勝8敗の戦績であることを伝えた。
同メディアによると、トラウトは、「普通、それが起きれば勝利を手に入れる“いい位置”に立てる」とコメントしたという。
また地元紙のオレンジカウンティレジスター紙も「大谷とトラウトが調子を合わせて突然、活気づき始めた」と、アベックアーチを称賛。
フィル・ネビン監督の試合後談話をこう紹介した。
「2人があのように乗っていき、アベックアーチを放ち、特にショウヘイが2本塁打と放つ展開になれば、ダグアウトの雰囲気も違ってくる。そういうものだ。2人は、我々が頼るべき選手たちで、彼らの活躍を必要としている。今日の試合は、2人がなぜそういう選手なのかを示した。チームを背負い、我々を支えてくれる。彼らは、それを今日やり遂げた」