「フジには球威があった」“オープナー”起用の藤浪晋太郎が2ラン被弾の6敗目も160キロ連発にストライク率74%でバッシングの声を封印?!
アスレチックスの藤浪晋太郎(29)が2日(日本時間3日)、敵地マイアミでのインターリーグのマーリンズ戦にメジャー5度目の先発、「オープナー」としての1イニングだけの登板となったが、二死からヘスス・サンチェス(25)に先制の4号2ランを浴びた。チームは0-4で敗れ、藤浪が6敗目。また結果を残せなかったが、米メディアの中からは、無四球で、160キロ超えのストレートを連発させた投球内容を評価する声があった。藤浪に関しては、マイナー降格を求める意見や「史上最悪の契約だ」などの厳しい批判が飛び交ってきたが、ここにきてようやく藤浪バッシングが収まりつつある?!
19球中160キロ超えが5球
4月22日のレンジャーズ戦以来となる先発マウンドに上がった藤浪は、「オープナー」にふさわしく、最初から全力投球した。
先頭のルイス・アラエスに対して、3球連続で100マイル(161キロ)を超えるストレートで勝負。全球ストレートで、1-2とストライクを先行させると、最後は高めのストレートに手を出させて三塁へのファウルフライに打ち取る。2番のホルヘ・ソレアにも続けてストレートで挑み、2球目にインハイに投じた157キロのストレートを打ち上げさせてセカンドフライ。心配された制球難は顔を出さず、ポンポンと2アウトを取った。だが、ナ・リーグの東地区で2位につけ、リーグ4位のチーム打率.257を誇るマーリンズは、三者凡退で終わらせてくれない。
3番の左打者ブライアン・デラクルーズを0-2と追い込んだが、160キロの外角ストレートにチョコンとバットを合わせられてセカンドの頭を超えるヒットを許す。続く4番のサンチェスには、初球の159キロのストレートを逆方向に運ばれ、その打球はレフトフェンスの向こうに設置されていブルペンに飛び込んだ。推定飛距離371フィート(約113メートル)の最短距離の先制4号2ランを浴びた藤浪は、腰に手をやって唖然。それでも気を取り直して続く元横浜DeNAのユリエスキ・グリエルをフルカウントから、最後は、ヒザ元のカットボールでスイングアウトに斬って取った。
アスレチックス専門メディアのUprootedはツイッターで「厳密に言えば、4月22日以来の先発となるフジナミは、最初の打者2人を簡単に打ち取ったが、安打と左翼に2ランを許した。これでマイアミが2-0のリードを奪った」と速報している。
藤浪は、19球中14球がストレートで、最速は162キロを示し、160キロ超えが5球あった。しかも19球中ストライクが14球というストライク率74%。課題の制球を改善させる投球内容を見せる一方、今季5本目の被弾となる2失点で、防御率は12.19となった。
マーク・コッツィ監督は、2回から2番手のホーガン・ハリスにスイッチ。この2失点が響き、チームは0-4で敗れ、藤浪に6敗目がついた。結果は決して褒められたものではなかったが、四球はなく、その投球内容を評価する米メディアの声があった。
MLB公式サイトは、アスレチックスの敗戦を伝える記事の中で、「アスレチックスは最近のチームの投手起用で続けているようにオープナーとして剛腕の藤浪を持ってきて、この右腕投手は、2アウトからデラクルーズにヒットを許した後、サンチェスに逆方向に2ランを浴びた」と紹介。
「藤浪には球威があった。彼が投げた19球のうち、4球は100マイル(約161キロ)の壁を越えた。だが、アスレチックスの攻撃陣が援護することができなかったことで、このサンチェスの本塁打が、事実上、試合を終わらせることになった」と続けて、4球あった100マイル超えの藤浪のストレートの威力を評価した。