山川穂高問題で西武HD株主総会も紛糾?!「起訴でも不起訴でも解雇せよ」「復帰を望んでいる」と株主意見が真っ二つに割れる…球団の回答は?
西武ライオンズを経営する西武ホールディングスの第18回定時株主総会が21日、埼玉県所沢の西武第二ビルで行われ、知人女性への強制性交容疑で書類送検された山川穂高(31)についての意見、質問が株主から出された。「起訴、不起訴にかかわらず解雇せよ」という厳しい意見と「早く復帰してほしい」と復帰を求めると真っ二つに分かれる2つの意見。複雑なファン心理を表すような株主の声だったが、奥村剛球団代表は、深く頭を下げて謝罪した上で「検察庁の判断を待ち、関係各所のご意見をお伺い適切な対応をしたい」と慎重に答えた。起訴か、不起訴かで処分が変わりそうにも思えるが、いずれにしろ今季のプレーが難しいニュアンスは伝わってきた。真っ二つに分かれた株主の意見を聞き、球団は山川をどう処分するのだろうか。
「有名になった驕りが出たのではないか」
株主総会での質疑応答は世論の鏡みたいなものだ。
強制性交の容疑で書類送検された山川問題への株主の反応が注目された西武HDの株主総会。取材に来たメディアの数も買収問題で揺れた2013年、2014年に次ぐ、24社25人と増えた。質問に立った3人目の男性が、その渦中の問題にズバリと斬りこんだ。
「現在、世間を騒がしている山川選手のことですが、私から見れば、超有名になった驕りが出たと思う。西武は、12球団でも特に規律が厳しくクリーンというイメージを持っていた。世間でも、そう見ている話もある。そこでこういう不祥事起こしてしまった。起訴、不起訴にかかわらず、解雇を考えてもいいと思うが、球団としてどうでしょうか」
解雇を求める厳しい意見だった。
球団サイドは、ここまで山川に対する球団の処分を保留してきた。
書類送検されたが、まだ検察が起訴処分とするか、起訴を猶予するかの決断を下していないためだ。弁護士間で示談交渉が進んでおり、山川は「強制性交」容疑を否定しているが、妻子のある山川の不倫行為に、ファンの間からは、「許されない行為」「子供たちに夢を売るプロ野球選手の行動としては失望した」「即刻解雇処分にすべし」などの厳しい意見が飛び交っていた。
この株主は、山川の問題に触れる前に、高橋光成、今井達也の「ロン毛」に対しても「見苦しい。食事がまずくなる。球団は注意できないものか」と苦言を呈しており、厳しい見方の世論を代表する声だった。
返答に立った奥村球団社長は、まず「山川選手の件につきましては、株主の皆様をはじめ、ファンの皆様、関係者の皆様に大変ご心配と、ご迷惑をおかけてしており、誠に申し訳ありません」と、総会に出席した469人の株主の前で深々と頭を下げて謝罪した。
さらに「山川選手が、知人女性に対して行った行為につきまして検察庁に書類送検され、現在、検察保の判断を待っている状況でございます。当球団所属の選手が書類送検されたことは、誠に遺憾であり、重ねてお詫びを申し上げます」と、もう一度謝罪した。
そして株主が求めた「解雇すべき」「球団の考えは?」という意見と質問にこう回答した。
「今後の対応につきましては、検察庁の判断、および関係各所のご意見をお伺いいたしまして適切に対処いたしてまいります」
慎重なアンサーだった。
関係各所をどこを示しているのかは不明だが、検察庁が下す、起訴か、不起訴かの決断も、処分の判断基準のひとつになっていることを示唆した。
西武HDは、コンプライアンスに厳しく、相当の処分を行うと考えられているが、書類送検の際に警察サイドは、検察に起訴か不起訴かの判断を委ねる「相当処分」の意見が付けたため、山川の処分を下すにあたり、今後の検察庁の最終判断の行方を見守っているのは間違いなさそうだ。