2つのSNS投稿を巡って起きた巨人高梨の“炎上騒ぎ”は「申し訳なかった」の阪神近本への謝罪で解決に向かうのか…誹謗中傷も
巨人の高梨雄平(30)が4日、死球を与えて骨折離脱が判明した阪神の近本光司(28)への謝罪の意を伝えた。高梨は2日の阪神戦の7回に近本の脇腹にぶつけ、近本は延長12回まで出場を続けたが「右肋骨骨折」と診断され、4日に出場選手登録を抹消された。一方で、高梨が試合後にSNSで発信した2つのツイートを巡って“大炎上”。プロ野球で大問題となっている誹謗中傷と見受けられるツイートも飛び交い“二次被害”の問題もクローズアップされることになっている。
社会人時代の同僚の糸原を通じて近本に伝えた謝罪
近本の骨折離脱のニュースは阪神の岡田監督やファン以上に“当事者”の高梨にとってもショックだったのだろう。スポーツ各紙の報道によれば、4日の中日戦後に高梨が取材に応じて、「当日の時点では大丈夫そうです、ということだったんですけど、骨折ということで、本当に大事な時期ですし、彼のキャリアの中で骨折で離脱させてしまうのは申し訳ない」と謝罪の意を伝えた。
高梨は、2日の阪神戦(東京ドーム)で2-2で迎えた7回一死一、三塁で近本を打席に迎えた場面で救援登板したが、その初球がスッポ抜けて、脇腹に当たり死球となった。悶絶転倒した近本は、その後も延長12回まで出場を続け、超ファインプレーまで見せていたが、その後、骨折が判明。4日に広島入りしたものの登録抹消が決まった。
高梨は、当日に、社会人のENEOS時代のチームメイトだった糸原と連絡を取り、糸原を通じて謝罪をした。その後の“容体”も聞き、その日は「大丈夫」との返答をもらっていたそうだが、この日になって、急転、骨折離脱のニュースを聞き、ショックを隠せなかった。
高梨は絶対に抑えねばならないシチュエーションの登板で、故意に死球をぶつけるような状況ではなかった。それほどのスピードボールを持たない変則左腕の高梨にとって左打者に外角への変化球を生かすためには、内角球が必須で、際どいインコース攻めをするため、ここまで30試合、24イニングで4死球を与えていた。
真剣勝負ゆえの責められない事故ではあるが、高梨の2つのSNS投稿を巡って、炎上騒ぎが起きていた。
実は近本に死球をぶつけて2-2の引き分けに終わった試合後に高梨は、“みんなないぴすぎ ツイート取得できないってなるんだけどどゆこと”と自身の公式ツイッターに投稿していた。7回に自らが死球を与えて広げた二死満塁のピンチを抑えた鈴木を迎える写真をあわせて投稿していたので、“みんなないぴすぎ”は、“みんなナイスピッチングすぎる”の略だと思われ、そのあとのツイートうんぬんは、イーロン・マスクCEOが打ち出した新たなツイッターの施策に対する疑問と見られるが、ツイートには、「ケガさせておいて何がナイピなのか。言葉を選んで下さい」などの批判が殺到して炎上した。
さらに高梨は翌日3日、今度は、自宅で飼っている愛猫の寝顔写真と合わせて“朝方おきたらだいたいこれ、おやすみ”と投稿。阪神ファンの神経を逆なでしたようで「報復死球でもしなきゃ」「めちゃ煽るやん」「猫ころすぞ」「こういったツイートするより謝るツイートをした方がいいす」などのリツイートが相次いだ。横になった猫写真と、死球を受けて打席で倒れた近本の写真を並べて批判するツイートもあった。
高梨は、7月1日にも投稿しているが、その前のツイートが3月5日で、滅多にSNSを更新していない、その高梨が、近本への死球があった試合の前後に立て続けにツイートしたことも、火に油を注ぐ形になってしまった。
時系列から見ると、近本が最後まで試合に出続け、糸原と連絡をとって、「大丈夫」との返答をもらっていたため、まさか骨折の大事に至っているとは、思いもよらず投稿していたようだが、あまりにもタイミングが悪く、謝罪の言葉も一切なかったため、一部のファンには、配慮のない投稿と受け取られたようで、炎上騒ぎを呼ぶことになった。
今春のWBC前の強化試合でパドレスのダルビッシュ有が中日の岡林に死球を当てた際、すぐにSNSなどで謝罪していた。そのダルビッシュの行動と対比して、高梨を批判する声も少なくなかった。