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“ボールガール事件”で非難されたソリベストルモ(左)がボールを当てた加藤未唯が「悪い」と反論した。右はペアを組んでいたブズコバ(資料写真・AP/アフロ)
“ボールガール事件”で非難されたソリベストルモ(左)がボールを当てた加藤未唯が「悪い」と反論した。右はペアを組んでいたブズコバ(資料写真・AP/アフロ)

「あなたはテニス界の恥だ」“ボールガール事件”でいまだSNSバッシングが止まないソリベストルモが「間違いを犯した加藤が責任を取らないのはおかしい」と“反撃”もファンは怒り

  テニスの全米オープンに出場しているサラ・ソリベストルモ(26、スペイン)が29日(日本時間30日)、スペイン語圏のテニス専門メディア『CLAY』のインタビューに応じ、加藤未唯(28、ザイマックス)組の失格を訴えた全仏オープンの“ボールガール事件”を境に、マリエ・ブズコバ(25、チェコ)とともに世界中から非難を浴びている状況に初めて反論した。事件後は沈黙を貫いてきたソリベストルモは「間違いを犯した人間が、その責任を負おうとしないのは理解しがたい」と加藤を痛烈に批判。自分たちが悪者扱いされるのはおかしいと訴えた。だが、SNS上では、その“反撃”に非難の声が…。

 「あの選手(加藤)にこんなことが起きたのは初めてじゃないと言われたことがある

 

親友のブズコバとは対照的に、全仏オープン期間中から沈黙を貫いてきたソリベストルモが、せきを切ったように痛烈な加藤批判を繰り広げた。
 全米オープンが開催されているニューヨークで、ソリベストルモはテニス専門メディア『CLAY』の取材に応じている。インタビューをもとにした同メディアの記事が29日(日本時間30日)に、過激かつ的外れなタイトルとともに公開された。
「サラ・ソリベストルモが加藤未唯へ、ライバルを糾弾するのをやめて、自らの責任を取ってほしいと求める」
 記事の冒頭で、ソリベストルモは「間違いを犯した人間が、その責任を負おうとしないのは理解しがたい」と加藤を痛烈に批判。6月の全仏オープン女子ダブルス3回戦の途中で加藤がボールガールに球をぶつけた、いわゆる“ボールガール事件”を境に、自身とブズコバがSNS上でバッシングされ続けている状況に真っ向から異を唱えた。
「今日に至っても、いろいろな批判が出てくる。とても複雑な心境です。幸いにも私とマリエは落ち着いていられるけど、そのなかで彼女(加藤)が唯一しているのは、私たちのせいではないのに、すべての責任が私たちにあると言うこと。彼女は遠い位置から少女のここ(首を指さす)にボールをぶつけて泣かせた。これが事実です」
 ソリベストルモとブズコバの“悪名”が世界中に知れわたった理由は、決して加藤にあるわけではない。警告が与えられた加藤とアルディラ・スーチャディ(28、インドネシア)組の失格を求めて審判に執拗に抗議し、実際に失格が宣告された直後に2人でほくそ笑んだ、スポーツマンシップに著しく欠けた行為が関係者やファンの怒りを買ったからだ。
 ましてや加藤は、ソリベストルモとブズコバを糾弾などしていない。むしろティム・プッツ(35、ドイツ)とのペアで全仏オープンの混合ダブルスを制し、四大大会覇者の系譜に名を刻んだ直後のスピーチで、2人へこんな言葉を届けている。
「サラとマリエとも、またいい試合をしたいと願っています」
 さらに全仏後には、球をぶつけたボールガールの肩に優しく手を回しながら、ともに笑顔で収まったツーショット写真を自身のSNSにアップ。さりげなく“お詫び”のギフトも贈った立ち居振る舞いを、海外メディアや世界中のファンが称賛した。
 その後もブズコバが母国チェコメディアの取材に応じ、失格騒動の弁明や「彼女が私たちを悪者にした」などと批判を展開したときも加藤は沈黙を貫いている。記事のタイトルが的外れなのがわかるなかで、ソリベストルモの加藤批判はさらに続いた。
「全仏での出来事に関しては、他の選手たちから『サラ、あの選手(加藤)にこんなことが起きたのは今回が初めてじゃない』と言われたこともありました。彼女がボールを誰かにぶつけたのは確かに初めてだったけど、こういうことをしようとしたのは初めてじゃない、と。そのときの映像もある。文化が違うことは理解しているけれども、彼女はそれを受け入れなければいけない。私としても両手をあげて、一生を過ごすことはできない」
 両手をあげて――の箇所は、要は加藤の悪癖を黙って見過ごすことはできないという、ソリベストルモが抱く正義感を強調していると見られる。

 

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