「普通じゃないくらい力が強かった。許されない反則やろ」ドーピング違反判明の木村“フィリップ”ミノルに“公開リンチ”でボコられた元東洋&日本王者ボクサーが激怒
総合格闘技団体「RIZIN」がドーピング検査で陽性だったことを発表して半年の出場停止処分を下した元K-1王者の木村“フィリップ”ミノル(29)の不正薬物使用問題の波紋が止まらない。怒りの声をあげたのは、ボクシングの元OPBF東洋太平洋&日本スーパーウェルター級王者で人気格闘技イベント「ブレイキングダウン」などにも参加しているチャンピオンゴリラ「ほっそん」こと細川貴之(38)だ。細川は、昨年10月にユーチューブ企画の“ガチスパー”でドーピング増強した木村に一方的にボコられ、その映像は「公開リンチ」として炎上拡散された。「めちゃ力が強くておかしかった。許されない反則」と激怒した細川は、肉体がクリーンになった状態でのリベンジ戦を要求した。
「そもそも体があまりにもごつくて筋肉の盛り上がり方が異常」
格闘技界に激震が走った木村“フィリップ”ミノルのドーピング違反問題。木村は6月24日に北海道で行われた「RIZIN.43」でキックボクシングルールで対戦したロクク・ダリ(コンゴ)を秒殺したが、試合後、RIZINはドーピング検査を行い、その結果が2日に発表されて陽性だったことが明かされた。木村自身も、筋肉増強の効果のあるクレンブテロールの成分を摂取したことを認めて謝罪。RIZINからは半年の出場停止処分が下された。
この発表を聞いて「やっぱりか」と激怒したのが“ほっそん”こと細川だ。
細川は昨年10月に元OPBF東洋太平洋バンタム級王者の山本隆寛とのコンビで運営している自らの公式ユーチューブチャンネル「たかゴリch」の企画で、木村と2ラウンドのガチスパーリングを行い、一方的にボコられ、最後はフロントチョークスリーパーで落とされかけてジムから叩きだされるという屈辱的な“敗戦”を喫していた。その映像は、格闘ファンの間で「公開リンチ」「ガチでボコられている」「やばいスパー」とバズり、再生回数は50万回を越えた。
「組まれたときにめちゃくちゃ力が強くておかしかったんです。首を絞められてボクシンググローブだったこともあったけれど、びくとも抜けなかった。そもそも体が、あまりにもごつくて筋肉の盛り上がり方が異常でした。業界ではステロイドを使っているという評判でしたからね。実際、スパーをやって、これは普通じゃないと、なんとなくわかった。でも本当にやっていたとは…。あれ完全な反則ですやん。正式な試合じゃなくスパーやったけどほんま腹立ちますよ。危険でしょう」
その当時、K―1を離れた木村がボクシングへの転向を検討していたため、元王者の細川が、「ボクシングの怖さを教えたる」というていで、木村とボクシングルールのスパーリングを行うという設定だった。
投稿された映像は、いきなり細川がアポなしで木村のジムを訪問して道場破りを仕掛けるという臨場感のあるものだったが、実際は、裏で事前に連絡を取り合って「アポなしで道場破りに来たという形でボクシングルールのスパーリングを行う」という約束だったという。
だが、ジムへの訪問時間が予定より遅れたため、打ち合わせの時間がないまま“ガチスパー”の開始となり、互いにボクシンググローブを着用したが、ヘッドギアはなく木村は「ボクシングルール」の約束を反故にしていきなり蹴ってきた。
映像ではローキックを浴びた細川が「蹴りあり?」と驚いた表情を浮かべているが、これは本当の声だ。木村は細川の戸惑いなど気にせずに左右のフックを振り回し、再び左のローキックを散々に浴びせて、今度は組み付きフロントチョークで絞めあげてきた。キックルールどころか、なんでもありのMMAルール。木村は、昨年末のINOKI BOM-BA-YE × 巌流島 in 両国にて、キックとMMAのミックスルールで、RIZINで活躍中の総合格闘家の矢地祐介と対戦したことがあり、MMAの基礎技術もある。
木村は、細川の体が浮くほどの馬力で絞め上げ、そのままグラウンドに移行されてギロチンが決まりかけたが、スタッフが間に入ってブレーク。首を抜いた細川が上半身だけ起き上がると、ブレークも構わず木村にその場で胸を足で蹴られた。