「真意は違うんよ…」“下剋上解説”で阪神ファンから猛バッシングを受けて岡田監督を不快にさせた広島大物OBの達川光男氏が語る“問題発言”の真意とは?
元広島の名捕手で監督も務めた達川光男氏(68)が9月30日の広島―阪神戦の解説で「阪神は100%足元をすくわれる」と発言したことが大きな波紋を呼んだ。SNS上で虎党が激怒。たまたま試合後に少しだけ解説を聞いた岡田彰布監督(65)も不快感を示した。明日14日から広島―横浜DeNAのクライマックスシリーズのファーストステージがスタート。その勝者を18日から甲子園でのファイナルステージで迎え撃つ阪神は本当に広島に“下剋上”されてしまうのか? 達川氏に波紋を呼んだ発言の真意を直撃した。
「もうワシャ、これで解説者辞めます」
軽妙トークが大人気の達川氏の放送中の発言が物議を醸したのが9月30日のマツダスタジアムでの広島―阪神戦。すでに優勝を決め、神宮のヤクルト戦から移動日なしのゲームとなった阪神は、スタメンからレギュラーメンバーの近本、森下、ノイジー、坂本、木浪を外して臨み、先発には、ドラフト2位ルーキーの門別を立てた。阪神が1-2で敗れたが、その放送中の達川氏の発言を巡りネットやSNSが炎上騒ぎとなった。
達川氏は「CSで阪神は広島に下剋上されますよ」と繰り返し、さらに9回に打った瞬間にすぐに走らなかった佐藤の走塁を「怠慢プレーですよ」とぶった斬り 「阪神は相当、性根を入れてファイナルステージに向けて調子を上げないと100%足元をすくわれますよ」と断言した。
「タイガースにかなりスキがあるので(広島が)ファーストステージを勝ちあがれば、ズバリ下剋上があると思いますよ。今の“ゆるゆる”のままでは(チームを)引き締めるのは大変です」
達川氏は、5回を無失点に抑えた門別を「来年はまだ通用しない」を厳しく批評し、先制点を許した2番手の石井を「CSでは使えない」と酷評。さらに8回に代打でヒットを放った森下を「フリー打撃もひどかった。タイミングもあっていない」と論じるなど、あまりにも広島寄りに偏向した解説に虎党からの怒りの声が爆発。広島ファンからも「聞いていられなかった」との意見が出るほど波紋を広げた。
なぜ達川氏は、そこまで厳しい発言をしたのか。「阪神は広島に下剋上される」は本音で言ったのか? 直撃インタビューした。
――広島―阪神戦の解説が炎上騒ぎになった。
「もう大変ですよ。ネットを見たら阪神ファンの方々からの苦情が殺到です。めちゃくちゃバッシングされました。こりゃあ、やってしもうたなと思いましたよ。大ショックです」
――なぜあんな発言を?
「広島だけのローカル放送だと思っていたんですよ。広島びいきのリップサービスのつもりで喋っていたんですけど、途中から全国放送だと知ってね。最初から関西方面にも流れるとわかっていたら、あそこまで阪神に厳しく話はしていませんよ」
――阪神ファンだけでなく、試合後の監督室で、たまたま、その発言をライブで聞いていた岡田監督も、不快感を示しているらしい。
「もうワシャ、これで解説者は辞めました。あれから(解説の)話は全部断っています。娘にも、言うたんよ。“もうお父さん、解説は辞めたから”と。もうずっと家に閉じこもっています。もし岡ちゃんに話をできる機会があれば謝っておいてくださいよ。真意は、そうじゃなかったよと」