ヤンキースが山本由伸“争奪戦”で誠意を示す切り札としてエースナンバー「18」を用意…1年前から意図的に計画
メジャーに挑戦するオリックスの山本由伸(25)のポスティング申請手続きが21日に完了したが、ヤンキースがエースナンバー「18」を用意して獲得交渉に乗り出すことが29日、明らかになった。ニューヨークのスポーツテレビ局「SNY」が報じたもの。ヤンキースでは、2022年にアンドリュー・ベニンテンディ外野手が「18」をつけていたが、山本獲得を見越して今季は意図的に空き番にしていたという。争奪戦を勝ち抜くための最高の誠意だ。
かつては黒田博樹がつけていた
大谷翔平に次ぐ今オフのメジャーFA市場の目玉と評価されている山本の獲得に名門のヤンキースが本腰を入れた。21日にポスティング申請が受理され、MLB公式サイトによると「メジャー全30球団のうち半数」がアプローチしているという中でヤンキースが最高の誠意の形を示すことになる。
ニューヨークのスポーツテレビ局「SNY」が報じたところによると山本がオリックスでつけていたエースナンバーの「18」を空けて待っているというのだ。
同メディアは「ヤンキースが山本の最も好む背番号を彼のために取っておいている」との見出しを取り、リーグの複数の情報筋の話として、「ヤンキースはこの1年間、山本のために背番号18を意図的に空けていた。これはオリックスでの山本の背番号であるだけでなく、伝統的に日本では18がエースの背番号とされているからだ」と伝えた。
ヤンキースでは過去に黒田博樹が「18」をつけた。現楽天の田中将大は、ヤンキースと契約する前に楽天のエースとして「18」をつけていたが、まだチームにいた黒田に敬意を表してヤンキースでは「19」を選んだ。
ヤンキースでは2022年にアンドリュー・ベニンテンディが「18」をつけていたが、彼がFAでホワイトソックスに移籍すると今季は空き番にしていた。
同メディアは、「我々が週末に伝えたように、山本はウインターミーティング後にメジャーの各球団と面会を行うことになるだろう。獲得を争うチームの中では、ドジャース、ジャイアンツ、レッドソックスも、背番号18が空いているが、ヤンキースのように1年前から空けていなかった。メッツは、2022年にニック・プラマーが18をつけたが、来年は、ダリル・ストロベリーのために永久欠番となることが決まっている」との情報も付け加えた。
山本に関しては、総額2億ドル(約294億円)を超える大型契約がオファーされると予想されている。マネーゲームとなれば、資本力のあるヤンキース、メッツ、ドジャースが有利。加えてプラスアルファの条件も必要になってくるだろう。エースナンバー「18」を提示できるのは最高の誠意の証になる。
ヤンキースは、キャッシュマンGMが来日して山本の登板を視察。9月9日にはZOZOマリンでの千葉ロッテ戦で山本が達成したノーヒットノーランを目の前で目撃して興奮していた。今季は7年ぶりにポストシーズン進出を逃した。来季世界一を目指さねばならない名門にとって山本は何が何でも欲しい戦力だろう。
山本は28日に都内で行われた「NPB AWARDS 2023」にでイチロー以来となる3年連続のMVPに選ばれた。
「新たなステージのスタートラインに立つということで、もっともっとレベルアップしていかないといけないと思いますし、1日1日を大切にもっともっと努力を積み重ねていけたらなと思います」
山本は記者会見で新天地に向けてこんなコメントを残した。すでに山本は日本シリーズ終了後に渡米して代理人と打ち合わせを行っているが、再度、渡米して各球団との直接交渉のテーブルにつく予定だ。