「最悪。風評被害が凄いですよ」亀田興毅が語る世界王者の重岡兄弟ファイトマネー未払い事件の真相
ボクシング界に波紋を広げたWBC世界ミニマム級王者、重岡優大(26、ワタナベ)と実弟のIBF世界同級王者の重岡銀次朗(24、同)のファイトマネー未払い問題。優大がSNSで訴えると、所属ジムの渡辺均会長(73)がすぐさま対応して全額を振り込み一件落着となったが、このダブル世界戦を主催した3150FIGHTのファウンダー亀田興毅氏(37)へ批判や疑いの声が殺到する事態となった。いったい何が起きていたのか。亀田氏に事件の真相を聞いた。
「オレと銀はタダで戦ったのか?」
世界王者の重岡兄が自らのインスタのストーリーに怒りの投稿をしたのが11月29日。「金の切れ目はなんていうかバカでもわかるよな。ファイトマネー早く払えよ。オレと銀はタダで戦ったのか?ワタナベもだ、なめんなよ。言い訳が通用する期間は過ぎたぞ。俺と揉めたいのか?」と、ファイトマネーが未払いであることを訴え「@WATANABEGYM」「@3150FIGHT」と添えた。
揃って暫定王者だった重岡兄弟は、10月7日に大田区総合体育館でダブル世界統一戦を戦い、兄の優大は正規王者のパンヤ・プラダブシー(タイ)に3-0で判定勝利、弟の銀次朗は、正規王者のダニエル・バラダレス(メキシコ)に5回TKO勝利していた。通常、ファイトマネーは、試合の翌日、遅くとも1週間以内に支払われるが、約2か月も経過しても、振り込まれていなければ、兄の優大が代表して怒りの声をあげたのも当然だろう。
ファイトマネーは主催した3150FIGHTがワタナベジムに支払い、ワタナベジムが33%のマネージメント料を差し引いて重岡兄弟にそれぞれ支払う。何も聞かされていない重岡兄弟にしてみれば、3150FIGHTの責任者である亀田氏がワタナベジムに支払っていないのか、ワタナベジムが止めているのか、内情はわからない。それゆえ、その両者に怒りの声をあげることになったのである。
実は、この時点で亀田氏はワタナベジムにファイトマネーを支払っていなかった。その理由は、請求書が届いていなかったからだ。法人同士の巨額なお金のやりとりになるので、請求書を出すのが、業界の常識。亀田側は、ファイトマネー以外にも、入場チケットの料金や経費などをワタナベジムに支払う契約になっていて、領収書を添えた、それらの請求書も待っていたが、いつまでたっても届かず、心配になった亀田氏は、ワタナベジムの渡辺会長に「清算を早くした方がいいですよ。ファイトマネーだけでも先に請求書を上げればどうですか」と連絡していたという。
周囲の関係者から重岡兄のインスタ投稿を聞かされた亀田氏は、すぐさま渡辺会長に連絡をとり、「ファイトマネーを払っていないんですか? 何を考えているんですか?」とクレームをつけた。
渡辺会長は、そのことを知らず「すぐに確認します」と返答した。
事態を重く見た渡辺会長は、すぐさまファイトマネーを立て替えて、重岡兄弟の口座に振り込み、重岡兄は、怒りのインスタのストーリーを削除。熱いお茶をすすっている写真と共に「吐いた唾は飲めねーけど。ストーリー消さないと会長から永遠に電話かかってくるからさ笑 心配かけました」と投稿。すべてが一件落着したことを報告した。
だが、これらの反響は大きかった。