大谷翔平との面談を認めたド軍ロバーツ監督の“爆弾発言”は本当に争奪戦にマイナスの影響を与えるのか…広がる波紋…労使協定違反?…週末までに決断の情報も
去就が注目されているフリーエージェント(FA)エンゼルス大谷翔平(29)の移籍先“大本命”と見られるドジャースのデイブ・ロバーツ監督(51)が6日、面談の事実を明かした発言が波紋を呼んでいる。大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が、各球団に守秘を通達していたという事情も手伝い、「争奪戦にマイナスに働く」「選手会との労使協定違反だ」「いや何も問題はない」など、発言の賛否を含めた様々な意見が飛び交う事態となった。MLBネットワークのジョン・モロシ記者は、「週末までに大谷が移籍先を決定する予定」と報じたが、果たしてロバーツ発言の影響は…。
「ロバーツ発言は大谷獲得のチャンスを潰すことになる」
ロバーツ監督の発言が大きな爆弾となって波紋を広げた。
各球団に大谷の代理人であるバレロ氏から面談などの交渉過程をリークすることを禁じる通達がなされていたこともあり、ここまで、ほとんど情報が表に出てこなかったが、ウインターミーティングでの会見で大本命と目されているドジャースのロバーツ監督が、「ショウヘイの獲得が我々の最優先事項」とした上で「彼に会った。僕は正直でいたいからね」と認めたのだ。
さらに会ったのは、2、3日前で、場所はドジャースタジムだったことも明かし「手ごたえは良かった」「彼はいいポーカーフェイスで心の中では微笑んでいたと私は思っている」などと面談の細かな様子まで口にしたのである。この発言に最初に衝撃を受けたのは、球団のゴームスGM。ロバーツ監督の発言を「驚いた」と受け取り、大谷との面談に関する質問には、まったく答えなかった。バレロ氏との約束事が頭をよぎったのだろう。
このロバーツ発言は大谷争奪戦のマイナス要素となるのか。
オフの情報に詳しいMLBトレードルーマーズによると「ロバーツ監督のコメントがチームの大谷獲得のチャンスを潰すことになるという多くの書き込みが(SNS上で)ドジャース信奉者たちによってされている」という。
ワシントンポスト紙は、「正直に話すことでロバーツ監督は大谷のFA争奪戦の熱狂に拍車をかけた」との見出しを取り、この問題を報道。バレロ氏が通達したリーク禁止令により、各球団が争奪戦への影響を恐れて沈黙を守ってきたことを批判的な論調で伝えた上で、「大谷に関して言えば、率直さはスキャンダルとして見なされる。ドジャースと彼らの監督は今、彼の行いが、どのような報いとなるのかを待ちながら思慮することになるだろう」と、マイナスの影響を及ぼす可能性があることを示唆した。
一方でドジャースの地元紙であるロサンゼルスタイムズ紙は「もしあなたがロバーツ監督の大谷についての発言にショックを受けたのであれば、落ち着きなさい!」と、心配するファンに呼びかける記事を掲載した。
「ロバーツ監督は何もリークしなかった。彼は絶対に誰もが驚かない事実について発言しただけだ。大谷の代理人から、どんな脅しをほのめかされたとしても、ロバーツ監督は交渉を難航させる可能性のあるようなことは何も言わなかった」
ロバーツ発言に何ら問題がなかったことを強調した。
さらに同紙は、「もし大谷が、ドジャースにマイナスの印象を持つのであれば、この面談についての暴露は、さらに彼の考えを固めるものとなり、チームにとどめを刺す言葉として使われるだろう。しかし、もし大谷がドジャースとの契約を望んでいるのであれば、ロバーツ監督が『明らかに我々にとっての最優先事項』とコメントしたことで、考えを改めるだろうか?」と指摘した。