世界のボクシング界に衝撃!RIZINが大晦日に発表したパッキャオvsメイウェザーの“世紀の再戦”プランは本当に実現するのか…米メディアからは「ミステリー」の声も
大晦日の総合格闘技イベント「RIZIN.45」のリング上で行われた発表が世界のボクシング界に衝撃を与えた。元6階級制覇王者のマニー・パッキャオ(45、フィリピン)が登場。榊原信行CEO(60)がRIZINでの舞台で、無敗の元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(46、米国)との“世紀の再戦”を行う計画があることを明かしたのだ。だが、一方のメイウェザーは以前に再戦の可能性を完全否定。発表後も沈黙を守っていることから米メディアの中から「ミステリー」との声が飛ぶなど、その実現の可能性を巡って早くも論議を呼んでいる。
昨年クリスマス後に開催計画もラウンド数で合意に至らず白紙に
大晦日のさいたまスーパーアリーナ―がざわついた。
朝倉海VSアーチュレッタのセミファイナルを前にしたタイミングで、なんとボクシング界の“レジェンド”パッキャオが榊原CEOと共にリングに登場したのだ。
榊原CEOがマイクを持ち衝撃的なプランを予告した。
「2024年。実はとんでもないカードを組もうと思っています。世紀のリマッチ、フロイド・メイウェザー」
2015年5月に“世紀の一戦”と称されて対戦したメイウェザーとの9年越しの再戦をRIZINの舞台で実現しようというのだ。
パッキャオは、その発言を受けてニヤッと笑い、こうアンサーを返した。
「準備はできています。まず今年戦うと言った事が実現しなくて申し訳なく思っています。来年是非皆さまにビッグファイト、フロイド・メイウェザーとやれるように頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いします」
当初、パッキャオは、昨年RIZINの舞台でエキシビションマッチを戦う予定だった。メイウェザーがエキシビションで稼ぎまくっていることに刺激を受けたようで、2022年12月に韓国で、韓国人YouTuber&武術家のDK・ユーと2分6ラウンドのエキシビションマッチを行い、6回判定勝利を収めていた。RIZINでは、水面下で、9月開催で朝倉海vsパッキャオ戦を計画していたが、朝倉海のケガなどが重なり、実現に至らなかった。RIZINがパッキャオとの試合契約を結んでいることは事実で、2024年にその権利を行使。しかもメイウェザーとの“世紀の再戦”を実現しようというのだから大胆だ。
この発表は世界のボクシング界に衝撃を与えた。
米国のボクシング専門サイトとしてはメジャーな「ボクシングシーン」は「パッキャオがメイウェザーとのRIZINでのエキシビションでの再戦を予告した」との見出しを取って、RIZINのリング上での発表の様子を伝えた。英国「デイリーエキスプレス」も「パッキャオは“世紀の一戦”の再戦として彼の古いライバルであるメイウェザーと戦う可能性があるというセンセーショナルな主張をした」と報じた。
また米専門サイト「ボクシングニュース24」は「メイウェザーは2018年以降、7回のエキシビションマッチを行っている。パッキャオと再戦すると明言はしていないが、彼はエキシビションマッチに対するファンの関心が急激に低下したと噂されているので、この試合は理にかなっている」と分析。「ファンから多くの関心を集め、両方が多くのお金を稼ぐ可能性がある」と伝えた。
またフィリピンの地元紙、フィリピンスターも「パックマン(パッキャオ)はあきらめない」との見出しを取って発表の様子を報じた。
榊原CEOは「ワールドワイドに世界中、特に北米のファンをRIZINに振り向かせていきたい。そのためには飛び道具がまだまだ必要」という狙いを総括会見の中で明かしたが、メディアの反応を見る限りこの再戦が実現すれば世界へ与えるインパクトは大きいだろう。
前出のフィリピンスター紙は、情報筋の話として「2人のエキシビションマッチは、当初、(2023年の)クリスマスの後に日本で行われる予定だった。しかし、メイウェザーは8ラウンドまたは10ラウンドのルールでパッキャオと戦うことに尻込みした」との内幕を明かした。筆者もボクシング関係者から昨年の11月頃に、「大晦日に“パッキャオ対メイウェザーが決定した”との連絡が榊原CEOから流れたが、数時間後に“中止になった”との取り消しの連絡があった。やろうとしていたことは事実なんだろうな」という話を聞いた。