中日の立浪監督が“令和の米騒動”の真相を明かす(写真・黒田史夫)
中日の立浪監督が“令和の米騒動”の真相を明かす(写真・黒田史夫)

【独占】中日の立浪監督が語る“令和の米騒動”の真相

 中日の立浪和義監督(54)の独占インタビュー第2弾。最下位に沈んだ昨年は、一部マスコミによって「令和の米騒動」と報じられてSNSで波紋を呼ぶなど、立浪監督の選手の管理術に疑問の声が飛び交い、バッシングの火の粉が降りかかった。

 「今年も変わらない」

 

 最下位となった昨季立浪監督への風当たりは強かった。ファンの期待の裏返しかもしれないが、立浪監督の指導方針に対するバッシングも後を絶たなかった。その象徴的なものが「令和の米騒動」。夕刊フジが8月下旬に報じたものだが、バンテリンドームの選手食堂から炊飯器が撤去され、試合前に白米を自由に食べることができなくなって選手が困っているという内容だ。夏場に調子を落としていた細川が試合前に食事を食べ過ぎていたことを立浪監督がとがめて改善させて調子が上がったことがきっかけになったという。
 チームが最下位に沈んでいたことも手伝い、その報道内容が、立浪監督のPL学園式の厳しい選手管理の象徴としてファンには捉えられ「行き過ぎている」「時代錯誤」などの批判が相次いだ。
――昨年は令和の米騒動が波紋を呼びました。
「私は気にしていませんよ。でも周りが煽り立てますからね」
――本当に炊飯器を食堂からなくした?
「試合に(レギュラーで)出る選手が、試合前に、どんぶりものや、麺類とかをいっぱい食べていたんです。そんな試合前に腹一杯食べて、いい働きができるわけがないんでね。おにぎりは置くけど、アホみたいに、どんぶりものを食べたらあかんでえ。と、それだけの話ですよ」
 何も白米を食べることを禁じたわけではなく、数時間後にプレーボールを控えている状況で、運動することに支障があるほどの食事量には問題があることを指摘して炊飯器を撤去しただけで、おにぎりなどは用意されていたという。
――それらが立浪監督の強権発動のように受け取られた。チームの負けに重ねて、そういう指導、管理の厳しさが、今の時代の指導者としては、そぐわないとのバッシングの声もあった。
「いろんな粗探しをされたけど何を言われても私は気にしていませんよ。ただ、そういう内部の話が外部に漏れるチームの体質がよくないと思いました」
 立浪監督が恩師と仰ぐ一人である故・星野仙一監督時代には情報統制を徹底していた。中日の黄金期だった落合博満監督時代はケガ人の情報さえ公表しなかった。ファンありきのプロ野球で落合氏のやり方はどうかと思うが、全員がひとつの方向を向く戦う集団になりきれていないことを立浪監督は危惧するのだ。
――今年も炊飯器は置かない?
「今年も変わりません」
 そして、立浪監督は、この「令和の米騒動」の背景にある本質的な話をした。
「レギュラーを取る選手は、そういう管理も自分でできるようにならないとダメなんです。こんな決め事は、本来は、自分らが考えてやれるようにならないと、強いチームにはなっていかないんです」

 

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