米メディアも大谷翔平のドジャース衝撃デビューに驚嘆…「遠くへ飛ばし興奮呼ぶ!」…2番起用に関する分析記事も
ドジャースに史上最高額の契約で移籍した大谷翔平(29)は27日(日本時間28日)、米国アリゾナ州グレンデールのキャメルバックランチで行われたホワイトソックスとのオープン戦に「2番・DH」でデビュー、第3打席に逆方向のレフトスタンドへ移籍1号2ランを放ち存在感を示した。昨年8月23日のレッズ戦での44号以来、188日ぶりの一発。大谷の衝撃的なデビューを米メディアは一斉に称えた。なお試合は大谷の2打点などがあり9―6でドジャースが勝利した。
元同僚右腕の153キロ内角フォーシームを逆方向へ
ド軍ファンへの挨拶代わりの一撃がアリゾナの青空へ高々と舞い上がった。5回二死二塁。昨季はエンゼルスでチームメイトだった右腕のドミニク・レオンがフルカウントから内角へ投じた95マイル(約153キロ)のフォーシームをインサイドアウトにヘッドを使って大谷が逆方向へ打ち返すと、その打球はレフトの芝生席に舞い降りた。
大谷はゆっくりとダイヤモンドを回る。
「感覚はよかった。無事に終わってよかったというのが今の気持ち。手術もあったが、なによりもチーム関係なく、この時期にまた戻ってこられて、それが一番よかった」
昨年9月に右肘を手術。投手としての復帰は来季以降となるが、打撃への影響も心配されていただけに、その不安を一蹴できたことが何よりの手応え。第1打席は見逃しの三振、無死一、三塁で迎えた3回の第2打席は、セカンドゴロの併殺打に終わっているが、ボールの見極めをイメージ通りにできたことも自己評価した。
全米メディアは一斉に大谷の衝撃デビューを取り上げた。
MLB公式サイトは「大谷が遠くに飛ばす!ショウヘイがドジャースでのオープン戦で興奮を呼ぶ」との見出しを取り、大谷の先発出場が特別な空気感を醸し出していたことを伝えた。
「スプリングトレーニングでよくある1日の感じではなかった。振り向くすべてにカメラがあり、大谷を追いかけるカメラの数も普段より多く、そしてクラブハウス、キャメルバックランチの周りは、明らかに騒がしかった。観客の期待は膨らみ続けた。この冬に10年7億ドル(約1053億円)の契約を結んだ大谷のドジャースのユニホーム姿を(試合で)初めて目にするチャンスとなったからだ」
全打席の内容に触れつつ、「最後の打席でついに大谷はファンにショーをもたらした」と、衝撃の2ランについて記した。
同サイトは、ここまで大谷が最初の打撃練習で21スイングで10本塁打を放ち、2度目の打撃練習では、29スイングでさらに10本塁打を加え、ライブBPでは、ドジャース右腕のJP・ファイアライゼンからも本塁打を放ったことを紹介し、「観客を大喜びさせた大谷の調整は、毎回、印象深さを残してきた」と調整が順調で進んでいることを指摘した。また異常な大谷フィーバーが起きているが、「大谷はフィールドでベストを尽くし続けてきたこともあり、彼の心を乱すようなことはなさそうだ」と太鼓判を押した。
米スポーツ専門チャンネルのESPNは「チケット完売とはいかなかったが、大谷のドジャースでのオープン戦デビューを見に来た人々は、大谷が左翼スタンドへ2ランを放ち、この日、最も大きな歓声を浴びた最終打席で、大きな見返りを手にした」と伝えた。
「昨シーズンにア・リーグMVPとなった大谷は昨年9月に右肘手術を受けて以来初めての試合でプレーし、これは12月にドジャースと10年7億ドル(1053億円)の契約を結んでから初めての試合でもあった。ファンたちは大谷が試合前にフィールドを歩いているときに三塁ベースラインに並び、彼が打席にやって来ると写真を撮った。彼の本塁打は6678人の観客を総立ちにさせた」などと続けた。
同サイトは、ドジャースのデイブ・ロバーツ監督の「ショウヘイについて、私も学び始めていて、彼は、違う形で強化を積んでいる。彼は何度かとても良いスイングをした」とのコメントを紹介した。