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GT開幕戦は巨人が制す
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GT開幕戦勝利の巨人阿部監督「最高ですねえ」に賛否…G党は歓喜も「監督の言葉としてはいかがなものか?」の苦言も

 プロ野球が29日に開幕。東京ドームでは巨人が連覇を狙う阪神を4-0で下して阿部慎之助新監督(45)が初陣を飾った。開幕直前に電撃退団した新外国人ルーグネット・オドーアに代わって「3番・ライト」に抜擢したベテランの梶谷隆幸(35)が超美技と追撃の2ランの大活躍、課題だったブルペン陣も無失点リレーを演じての快勝だった。だが、試合後の場内インタビューで指揮官が現役時代のフレーズの「最高です(ねえ)」を2度繰り返した事にG党はSNSで歓喜したが、球界OBからは「監督の言葉としてはいかがなものか?」の苦言が飛び出すなど賛否を呼ぶ事態となった。

 仕掛けたギャンブルスタート

 

 阿部監督はニコリともしなかった。
 東京ドーム恒例の勝利監督インタビューで阿部監督は、あのフレーズを2度繰り返した。インタビュアーに「今の心境」を聞かれて「最高ですねえ」。
続けて「白星を手にした瞬間の気持ち」を聞かれて「いやあ最高ですよ」。
現役時代に声高に「最高です」と叫んだのとは違い、落ち着いた声でしみじみとした発声だったが、場内は沸きに沸いた。
 SNSやネット上でも「やっぱり阿部監督の 『最高です!!』は最高です」「監督になっても、阿部監督の最高ですを聞けて良かった」などとG党を大喜びさせた。理想的な試合展開で昨季の日本一チームの“ライバル”阪神を倒しただけになおさらだろう。
だが、一方で批判的な声もSNSやネット上には書き込まれた。
「勝利監督インタビューはサイテー。あーゆーアホな話しっぷりは頼むからやめてほしい。ウケ狙い?大物感を出したい?だとしたら勘違いも甚だしい。岡本もそのような傾向がある。ホントに引きます」
 ある大物球界OBも苦言を呈した。
「現役時代はまだしも監督の言葉としてはいかがなものか。ああいうノリで話すことは、『伝統の巨人』、『球界の紳士たれ』と呼ばれるチームの指揮官としてはふさわしくない。昨年は、阪神の岡田監督が、佐藤輝明が同じように“最高です”と連発したことがあり、ファンや相手チームに失礼な行為だという理由で、やめさせたことがあった。阿部氏も監督になったのだから、カッコつけないで、もっと自然に話をすべきでしょう。最高ですは、上に立つ人間の言葉ではない。素晴らしい試合内容だっただけに残念」
 インタビュアーの質問の仕方にも問題はあったが、阿部監督も場外であの発言が物議を醸すとは思わなかったのだろう。
 ただ試合では阿部イズムを存分に示した。
 オドーアが開幕3日前に電撃退団。前日会見では、岡田監督に「一番要注意していたのは新外国人だったんですけどね。なんか、ちょっと拍子抜けして」といじられた。当初、激しいチーム内競争の結果、開幕1軍メンバーからは外していたがオドーアの代役として「3番・ライト」に抜擢した梶谷が“開幕男”になった。
 0-0で迎えた3回。出来の良くなかった先発の戸郷が一死一、二塁のピンチを招き、森下に右中間へ強烈な打球を打たれた。虎ファンが「抜けた!」と確信した打球をなんと、梶谷がジャンピングキャッチ。超スーパープレーでアウトにすると、すぐさま内野へボールを返して、飛び出していた一塁走者の中野までアウトにして、併殺でピンチを脱したのだ。一気にムードを変えた梶谷は、5回にも二死二塁からライトスタンドへ追撃の2ラン。対青柳晃洋に通算打率.520という相性の良さも買われて抜擢した阿部監督の期待に応えた。
 阿部監督も「さすがだなと思いながら見ていました。やっぱり場数を踏んでいると違うんだなと素晴らしいなと」と絶賛した。
 昨年までの大味な原野球とは違う一面も見せた。
 5回無死二塁で打席の戸郷へ、すんなりとバントのサインを出さず、阪神バッテリーの動揺を誘って、青柳がまさかのボークを犯した。一死三塁となって1番で起用したルーキー佐々木のショートゴロで、三塁走者の吉川にギャンブルスタートを切らせた。本塁はクロスプレーで、岡田監督がリクエストしたほどだったが、ベンチのこのサインがなければ、先制点にはつながっていなかっただろう。そして、さらに続く門脇の打席でカウント0-1からエンドラン。足を絡めて2点目を取りにいったのだ。岡田監督は巨人のメンバー構成を見て機動力を警戒してはいた。だが、阿部監督は、門脇の投手ゴロで走者を得点圏に進め梶谷の2ランにつなげたのである。

 

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