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エンゼルス時代に当時レンジャーズにいたマーティンと旧交を温めた水原容疑者と大谷(写真・AP/アフロ)
エンゼルス時代に当時レンジャーズにいたマーティンと旧交を温めた水原容疑者と大谷(写真・AP/アフロ)

昔は悪人じゃない?!「一平はギャンブルの話を一度もしなかった」水原容疑者を日ハム時代に知るマーティン、クロッタ、ライブリーの3投手が大谷から約25億円を盗んだ事件にショックを受ける…米紙に語った素顔

 ドジャース大谷翔平(29)の元専属通訳だった水原一平容疑者(39)が大谷の口座から1600万ドル(約24億6000万円)以上を違法賭博で作った借金を返済するために騙し盗った銀行詐欺の罪で連邦捜査当局に訴追された問題は、日ハム時代に同容疑者に世話になった選手たちにも大きな衝撃を与えた。米スポーツ専門局「ESPN」が17日(日本時間18日)にレッドソックスのクリス・マーティン投手(37)、すでに引退したミッチ・ライブリー氏(38)、マイケル・クロッタ氏(39)の3投手の声を伝えたもの。彼らは揃って日ハム時代に献身的にサポートしてくれた水原容疑者の真面目な姿を伝え、「信じられない」「ギャンブルの話など一切聞いたことがない」とショックの色を隠せなかった。

 選手の息子の病院手配から幼稚園探しまで

 

 大谷が1600万ドル(約24億6000万円)以上を水原容疑者に騙し盗られた事件の波紋は広がったままだ。連邦捜査当局が発表した37ページに及ぶ訴状の中で、数々の悪質な手口や、違法賭博の借金地獄へ落ちていく生々しい実態が表沙汰となり、いまだに米メディアの報道が続いている。その中でESPNのティム・キーオン記者が水原容疑者が日ハムで通訳を務めていた際に世話になり「親しい友人だと思っている」マーティン、クロッタ氏、ライブリー氏の3投手を取材して、その素顔を追うレポートを掲載した。
 水原容疑者が日ハムで通訳を務めていたのは2012年から2017年までの6年間。今なおレッドソックスでプレーしているマーティンは、2016、2017年の2年間、日ハムに在籍し、2016年に21セーブ、19ホールド、防御率1.07の絶対的クローザーとしてチームの優勝に貢献した。同メディアによると、妻のダニエルさんが、シーズン中に妊娠した際に水原容疑者は、超音波検査を病院に予約して同行してくれたという。
「彼のことを信頼していた」
 水原容疑者が訴追された後にビジターのアスレチック戦前にクラブハウスでキーオン記者の取材を受けたマーティンはコメントを求められ首を振ったという。
「何も言うことはない。なぜなら、私は何も知らないからだ。ただ私と妻は、ニュースで一平の顔を見たときに、2人で顔を見合わせて『信じられないことだ』と話をした。私たちはショックを受けた。窃盗の事件は、私を動揺させるものだった。物事は変わり人は変わるものだが、私はそのことを考えることができない」
 クロッタ氏は、2014、2015年の2年間、日ハムでプレーし、1年目にはセットアッパー、クローザーとして6セーブ、30ホールド、防御率2.62の成績を残した。水原容疑者は、地下鉄カードの購入方法を教え、来日した最初の1週間は、クロッタ氏を何度も食料品店に連れて行き、店内のレイアウトから表示ラベルの日本語を英語に翻訳する方法まで根気よく説明、日本食レストランでは注文の仕方を教えたという。クロッタ氏と水原容疑者が当時共に29歳で同い年だったこともあって意気投合し「さっぽろ雪まつり」にも一緒に行ったという。
「一平がいなかったら、私は完全に迷子になっていたでしょう。野球だけじゃなくて、日々の生活でもね」
 クロッタ氏の1年目は札幌での“単身赴任”だったが、翌年のキャンプ後に第2子を妊娠していた妻が家族でシーズンを過ごすために幼い息子を連れて来日した。水原容疑者は、成田空港での乗り換えが困難になることを懸念し、札幌から東京に飛び、彼らと合流し、旅の最終行程に同行してくれたという。飛行機代などは球団が負担したと推測されるが、クロッタ氏は「まったく予想していなかった。それは彼の仕事の一部ではなかったが、彼はそういう男だった」と感謝した。

 

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