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なでしこジャパンの池田監督がバリ五輪代表メンバーに入れた浜野まいか
なでしこジャパンの池田監督がバリ五輪代表メンバーに入れた浜野まいか

パリ五輪に挑む「なでしこジャパン」池田監督がメンバーに入れた20歳の“秘密兵器”浜野まいかとはどんな選手だ?

 日本サッカー協会(JFA)は14日、今夏のパリ五輪に臨むなでしこジャパンのメンバー18人を発表した。DF熊谷紗希(33、ローマ)やMF長谷川唯(27、マンチェスター・シティ)ら昨夏の女子W杯を戦った主力に加えて、DF古賀塔子(18、フェイエノールト)とMF谷川萌々子(19、ローゼンゴード)の十代コンビを抜擢。さらにW杯に招集されながらっも、怪我で数分しかプレーできなかったFW浜野まいか(20、チェルシー)ら若い力を加えて、2012年のロンドン五輪の銀以来となるメダルを目指す。

 18人中10人が五輪初舞台。10代コンビ抜擢も

 ひな壇に座った池田太監督(53)がゆっくりとした口調で、ゴールキーパーからポジションごとに、年齢の高い順に自らが選んだ選手たちの名前を読みあげていく。
 都内で行われたパリ五輪に臨むなでしこジャパンのメンバー発表会見。熊谷から始まったディフェンダーの最後となる6人目で「コガ・トウコ」の名前が響いた。
 さらに、ミッドフィルダーの最後となる7人目では「タニカワ・モモコ」が続く。18歳の古賀と19歳の谷川が、パリ五輪切符を射止めた瞬間だった。
 五輪イヤーに入ってからの軌跡を振り返れば、十代コンビの招集は決してサプライズではない。ここまで行われた6試合のうち古賀は全試合で、谷川は3試合で出場を果たしている。さらに古賀は3バックの左でフル出場した、5月31日のニュージーランド(NZ)女子代表との国際親善試合ではセットプレーから頭で初ゴールも決めている。
 もっとも、ベスト8に進んだ昨夏の女子W杯のメンバーと比べれば、古賀と谷川の招集は大きな変化となる。招集できる選手の数が、W杯の23人から五輪では18人と5人も減る。そのなかで1年前はともに高校生ながら、トレーニングパートナーとしてW杯に帯同していた2人を選んだ理由を池田監督はこう説明した。
「古賀は自分を成長させるために、海外のクラブに所属して試合に関わっている。なでしこジャパンの活動では、彼女がもっているディフェンダーとしての強さ、スピード、そしてビルドアップに関われるよさがさらに見えてきている。谷川も同じく海外で、パワーに加えて(ピッチ上で)見ているところなど、ともに年齢には関係なく、しっかりとした武器をもった選手と判断したのでパリ五輪に臨む18人に入れました」
 JFAアカデミー福島に所属していた2人は、昨年末のブラジル遠征でなでしこジャパンデビュー。卒校をひかえた今年に入ると古賀はオランダのフェイエノールトへ、谷川はドイツのバイエルン・ミュンヘンへ移籍。谷川は武者修行で期限付き移籍した、スウェーデンのローゼンゴードで背番号10を託されている。
 身長173cm体重58kgの古賀は16人のフィールドプレイヤーのなかで熊谷と並ぶ高さももっていて、ボランチの谷川は広い視野を生かして長短のパスで攻撃を組み立て、威力のあるミドルシュートも放つ。十代の選手の五輪代表入りは決して珍しくはないが、2人が同時に抜てきされるのはパリ五輪が初めてとなる。
 さらにフォワード陣の3人目、パリ五輪代表としても最後の18人目で「ハマノ・マイカ」が読みあげられ、バックアップメンバー4人の発表へと続いた。
 古賀や谷川と異なり、当時19歳だった浜野はW杯に抜てきされている。しかし、開幕直前に左肩を脱臼。大会期間中にも同じ箇所を痛めた影響で、初めてピッチに立ったのはスウェーデン女子代表との準々決勝の後半アディショナルタイムだった。チームも1-2で敗れ、ピッチ上で人目もはばからずに号泣した。

 

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