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韓国を3-0で破り森保監督が初タイトルを手にしたが、元日本代表FWの城氏は「W杯の代表メンバーに食い込んでくる新戦力は見つからなかった」と厳しい評価(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
韓国を3-0で破り森保監督が初タイトルを手にしたが、元日本代表FWの城氏は「W杯の代表メンバーに食い込んでくる新戦力は見つからなかった」と厳しい評価(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

城氏が語る「森保J初のタイトル奪取もW杯代表26人に入ってくる新戦力は見つからなかった」

 国内組で編成して挑んだE-1選手権には2つの目的があった。ひとつは4か月後に迫ったカタールW杯に向けての新しいオプションとなるべき新戦力の発掘。そして、もうひとつが、代表のユニホームを着る機会が少ない国内組に貴重な経験をさせること。モチベーションを高め、代表レベルで求められるサッカーを肌で感じさせ、それをJリーグに持ち帰り国内のレベルを底上げすることにあったと思う。

 森保ジャパンで初となるタイトルを奪うことで後者の目的は果たした。今後のJの底上げにつながる意識づけには成功しただろう。だが、肝心のW杯に向けての新戦力は、この3戦を通じて見つからなかったというのが、私の正直な評価だ。個の能力、そして連携力においても国内組と海外組の間には、まだかなりの差がある。

 試合の流れを変えたのは後半4分に均衡を破った藤田のクロスにファーで反応してヘッドで叩き込んだ相馬のゴールだった。日本は前半からリスクを恐れず高い位置から積極的にプレスをかけてゲームを支配。決定的なチャンスを3度作った。韓国は前半の終わりからフォーメーションを4-1-4-1から3バックに変えるなどしてきたため、中盤が間延びしてスペースが生まれ、日本のボールが動くようになった。

 韓国に気迫が感じられずプレッシャーもかけてこないので楽な展開になった。その中で相馬の先制点が一気に流れを変えたのである。

 藤田のクロスの質は高かった。インサイドに巻いてキーパーが前に出てこられないコースに落とし、そのボールスピードも相馬にピタリと合っていた。この部分だけを切り取ればA代表レベルのアシストでありゴールだった。

 パリ五輪世代の藤田の才能には目を見張るものがある。だが、まだプレーが雑だ。  この日も、足が止まっている時間帯が多かったし、ボールを奪われてもすぐに取り返しにいかない。縦パスも入らず90分間の中でプレーに波がある。まだW杯メンバーに食い込んでくるまでのレベルにはない。

 

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