え?なんで?「マイアミのファンが喜ぶかも」気になる大谷翔平「50―50」達成の「Xデー」はいつ?ロバーツ監督は18、19、20日(日本時間)の敵地マーリンズ3連戦と予想
ドジャースの大谷翔平(30)が11日(日本時間12日)、本拠地で行われたカブス戦で1回に47号ソロ、2回に48盗塁をマークして注目の記録を「47-48」に伸ばして残り16試合で「50‐50」に向けてカウントダウンに入った。大谷は3回に2点タイムリーを放ち打点を104に伸ばし、本塁打部門に続き打点部門でもブリュワーズのウィリー・アダメズ(29)を抜いてトップに立った。なおカブスの鈴木誠也(30)も20号を放ったが、試合は10―8でドジャースが制して連敗を脱出した。デーブ・ロバーツ監督(52)は気になる「Xデー」を17日(日本時間18日)からの敵地マイアミでのマーリンズとの3連戦になると予想した。
「あの角度と打球速度。普通なら二塁打だ!」ロバーツ監督
え?それで入るの?
その一撃は指揮官の度肝を抜いた。
2点を追う1回。先頭打者の大谷は、カブスの今季2勝3敗、防御率4.03の軟投派左腕ジョーダン・ウィックスがカウント1-2と追い込んでから投じた甘い85.9マイル(約138キロ)のスライダーを思い切り引っ張った。実況中継が「弾丸ライナー」と評した打球はアーチを描かずに右中間スタンドへ一直線。今季6本目となる先頭打者アーチの打球角度は、スタッドキャストのデータでは、今季の大谷の本塁打で最少角度となる19度で、打球スピードは、大谷の今季3番目に速い118.1マイル(約190キロ)だった。
「低い弾道だったのでいってくれるのかわからなかったが、手応えはよかった」
試合後のNHKのフラッシュインタビューに応じた大谷自身が入るかどうかわからなかったと振り返ったほどの低空軌道。MLB公式サイトによるとロバーツ監督は、こう驚いたという。
「普通は、あの角度で時速118マイルの打球を打てば二塁打だ。だけど、翔平にとってはホームランになる。 彼は素晴らしい野球をしている。彼が私たちをいかに大事にしているかがわかるだろう」
三塁手のマックス・マンシーは、その火が出るような低弾道の47号を右中間スタンドでキャッチしたファンを心配した。
「大谷は、毎晩、信じられない、私たちが見たことのないことをしているように感じる。今夜、彼は118マイルの打球を打った。それをキャッチしようとしたファンの方には(怪我をしないか)申し訳ない気持ちになるね」
前日に先発して13勝目をマークした今永昇太もベンチで目を丸くしていた。前日に今永は「大谷選手の一発はチームの雰囲気を変える」と警戒していたが、その言葉通り、この一発が呼び水となりトミー・エドマン、ウィル・スミス、マンシーの3者連続本塁打まで飛び出して5-2とゲームをひっくり返してしまった。
本塁打のキャリアハイを更新。これで未知の世界に突入している「本塁打&盗塁」は「47―47」となった。「50‐50」へのチャレンジを続けたのが2回だ。
大谷は粘って四球を選んで出塁すると一死からフレディ・フリーマンの打席で盗塁を仕掛ける。カブスのバッテリーは警戒して初球を投げる前から牽制を使い、場内が大ブーイングに包まれた。そして2球目。大谷がスタートを切る。セカンドはクロスプレーになったが、大谷の滑り込んだ右足が先にベースに届いた。これで25回連続成功。大谷はポンポンと手を叩き、自らの「47―48」を祝福した。
さらにフリーマンの左中間のフライで三塁へタッチアップまで決めたのだ。あまりのハッスルに盗塁用の手袋が破けてしまうアクシデントもあった。
「いけると思ったときに一個でも多く先の塁に、そのあとのタッチアップもよかった。積極的に次の塁を狙っていこうと思っている」