大晦日の「RIZIN DECADE」が面白い!鈴木vsクレベルの因縁王座戦にボクシング界の“超問題児”ライアン・ガルシアvs安保瑠輝也、朝倉未来の引退式も急浮上
総合格闘技イベント「RIZIN」が5日、都内で会見を開き、10回目の記念大会となる大晦日大会を「RIZIN DECADE」という名称で“聖地”さいたまスーパーアリーナで開催することを発表した。イベントは3部構成で第3部が「RIZIN.49」となりメインはRIZINフェザー級王者の鈴木千裕(25、クロスポイント吉祥寺)とクレベル・コイケ(35、ボンサイ柔術)のタイトル戦。他にも豪華カードが組まれる予定で、榊原信行CEO(60)は、プロボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者の“超問題児”ライアン・ガルシア(26、米国)、安保瑠輝也(29、MFL team CLUB es)、RIZINフライ級王者の堀口恭司(34、ATT)らの参戦。さらに朝倉未来(32、JTT)の引退式を行う可能性も示唆した。
大晦日は3部構成で5年ぶりの年越しイベントも
10周年を表す「DECADE」と特別な名称がつけられた今年のRIZINの大晦日大会は記念大会にふさわしい豪華カードが揃いそうだ。
榊原CEOは、「全容は3部構成。朝からこれでもかというくらいの格闘技尽くし。5年ぶりに年越しイベントにしたい。世界中のチャンピオンクラスが垣根を超えて出てくる。10年の集大成、RIZINの未来を作り出す。アニバーサリーの色んな企画を取り揃えて最高の一日にすることをお約束する」と胸を張った。
この日発表されたのは、「RIZIN.49」のメインカードの鈴木とクレベルのタイトル戦。1年半ぶりの再戦で、2023年6月に北海道で組まれた前戦ではクレベルが400グラムの体重超過で王座を剥奪され、試合は減点のハンデをつけて実施されたが、クレベルがアームバーで1本を決めてノーコンテスト扱いとなった。
「自分はもう納得しているので、前回のクレベル選手との試合は(体重超過で)ノーコンテストですけれど、自分の中では負けを認めている。悔しいですけれど、大晦日にリベンジして本当のチャンピオンになる」
鈴木は昨年7月の「超RIZIN.2」でKO勝利したベラトール王者のパトリシオ・ピットブル(米国)との再戦を求めていたが、榊原CEOの決断は望むところ。
一方のクレベルも「めちゃ嬉しい。また王者にカムバックする。1本勝ちする」と前のめりに発言した。クレベルは「自分から逃げている」とSNSなどで鈴木を挑発していた。念願のタイトル戦が決まり「ごめんね。あなたは漢です」と謝罪したが、鈴木は「言葉のバリエーションが少ないからそういうワードになった。別になんとも思っていない。オレが逃げたことありますか?ないじゃないですか。そういうことです」と、殺気だった表情を浮かべていた。
鈴木の打撃か。クレベルの柔術か。どっちにしろ白黒のハッキリするこの試合は、除夜の鐘を跨いで行われる可能性もあるという。
そして榊原CEOは、まだ発表されていない他のカードについても次々と言及した。昼間の時間帯に行うカードは、円安の中で外貨を稼ぐという目的も兼ねて米国のプライムタイムを狙った有料放送向けに組まれる予定で、プロボクシング界の元WBC世界ライト級暫定王者でトラブルメーカーのライアン・ガルシアの登場を示唆した。
「フロイド・メイウェザーではないですけど(ガルシアの)可能性はある。RIZINの世界観の中だけで完結できない、新しい大晦日だけでしか組めないものを」
Xのフォロワーが約115万人もいるインフルエンサーのガルシアは、ハチャメチャな言動の超問題児として知られる。今年4月にはWBC世界スーパーライト級王者デヴィン・ヘイニー(米国)に挑戦したが、約1.4キロの体重超過をしでかしたあげく体重計の上でビールをラッパ飲みする奇行。試合は実施され、ヘイニーから3度のダウンを奪い、2-0で判定勝利したが、のちにドーピング検査で陽性反応が出て、アスレチックコミッションから1年間の出場停止処分が下された。ボクシングができない状況だからこそ、RIZIN登場のチャンスが生まれた。
ガルシアはすでに7月の「超RIZIN.3」に来場。元6階級制覇王者の“レジェンド”マニー・パッキャオ(フィリピン)と安保のエキシビションマッチがドローに終わるとリングに乱入して「彼は誰だっけ?アンポ?そうアンポと、パッキャオのどちらかと戦いたい。アンポなら3ラウンドでKOする」と過激なマイクパフォーマンスで挑戦状を叩きつけていた。