親子三代のボクシング界”ミライモンスター”松本圭佑がプロ転向。「井上尚弥さんの言葉に押された」「父のロマンを」
親の心配をよそにプロ転向を決めた息子は大きな夢を語る。
「中垣のように2年以内に世界王者になりたい、と言う実績も、尚弥さんのように強い相手と戦いたい、と言う実力もない。会長が組んでくれる試合を1戦1戦こなしていくだけ。まずは日本ランカーです。でも将来は、ただの世界王者ではなく、尚弥さんのようにラスベガスで試合をするのはもちろん、東京ドームで試合をやれるような世界王者になりたい」
K―POPグループの「TWICE」の大ファンである松本は、昨年3月に東京ドームのコンサートチケットを手に入れ、生まれて初めてドームに足を踏み入れた。その瞬間、「この会場で試合をしたいと直感で思ったんです」という。
松本は、憧れのボクサーとして「心を奪われ影響を受けた」という八重樫東の名を挙げ、理想のボクサーとして、来日経験の多かった長身でスタイリッシュなアウトボクサー、元WBC、WBA世界スーパーフェザー級王者、ヘナロ・エルナンデス(米国)、リングの貴公子と呼ばれた元3階級制覇王者、アレクシス・アルゲリョ(ニカラグア)の2人の名を出した。好きなボクサーは、”石の拳”ロベルト・デュラン(パナマ)だという。
「ヘナロは僕と同じく長身で似ているので参考にしたいし、アルゲリョは、左ジャブと距離感が抜群でカッコいい」
ーープロの世界で何を見せたい? 「打たせないことは前提。でも、それだけでは面白くない。ディフェンスを見せ、いくときは熱い試合を。贅沢ですが、全部を見せたいんです。技術で驚かせ、派手さも、カウンターも、面白さもね。連続KOなどに、こだわりはなく、自分で楽しみながら、みんなが喜ぶ試合をしてみたいんです」 ついに5月にプロデビューするミライモンスターは、「ぐうたらな生活のリズムにしたくないし、両親に迷惑をかけたくないから」と、現在、スポーツのインストラクター系のアルバイトを探している。ちなみに件のテレビ番組は、松本のプロテストからデビューまでを10回目の番組として放送する予定だという。
(文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)