どうなるパのCS?西武を迎え撃つソフトバンクは”最終戦V逸ショック”を払拭できるのか…千賀vs山川が勝敗ポイント
防御率1.56の平良海馬(22)と同1.77の水上由伸(24)が、ともに35ホールドポイントをマークして最優秀中継ぎ投手のタイトルを初受賞。1.72の森脇亮介(30)と1.97の本田圭佑(29)も勝ちパターンを形成し、31セーブをマークした守護神・増田達至(34)で締める。
リーグ最多となる118本塁打を放ちながら、打率.229はワースト、得点464はワースト2位と確実性を欠いた打線をカバーし続けた投手陣を含めて、藤本監督も西武への警戒心を強める。
「西武さんは防御率もパ・リーグでナンバーワンだし、ホームラン数もナンバーワン。まずは投手として一発を、ホームランを打たれないとうことと、打つ方からすればなかなか点を取れない投手陣なので、何とかつなぐという気持ちを大事にしていきたい」
千賀のレギュラーシーズン最終登板は、今月1日の西武戦(ベルーナドーム)だった。
7回を被安打わずか3本、1失点に抑える力投に、9回一死から飛び出した柳田悠岐(33)の同点アーチが応えた。試合は延長戦に突入。リーグ優勝へのマジックを「1」にしていたソフトバンクは引き分けでも美酒に酔えたが、延長11回に山川穂高(30)にサヨナラ2ランを浴びた。
一夜明けた2日の最終戦でもロッテに逆転負けを喫したソフトバンクは、楽天に勝利したオリックスに悪夢の逆転優勝を許した。敗戦投手になった泉圭輔(25)が号泣して立ち上がれなくなるなど、ショックの大きさを残す幕切れから6日。この期間の変化を指揮官はこう振り返る。
「10月2日の最終戦の悔しさはなかなか吹っ切れなかったですけど、隣にいる今宮選手は子どもと遊んで切り替えたと言っていましたが、選手個人個人がいろいろな気持ちの切り替え方で明日の試合に挑んでくれる。練習の風景はすごく元気のあるものだったし、もうレギュラーシーズンは終わったことなので、みんなは勝つことだけを考えてプレーしてくれると思います」
レギュラーシーズンの対戦成績は、ソフトバンクの14勝10敗1分けだった。7回戦からは5連勝を、天王山となった終盤の21回戦からはPayPayドームで3連戦3連勝をマークした。チーム打率.255と総得点555でリーグトップを、チーム本塁打108で2位、防御率3.07では3位と攻守両面でソフトバンクの脅威を感じてきたからこそ、辻監督もこんな言葉を残している。
「やっぱりなかなか勝てないですね。強いです。打線がどこからでも点を取れますし、特に1、2番を出したら痛い目にあってしまう。その意味ではたとえ点を取られても次の1点を取られない、という粘りに期待したい。失うものはありません。必死に頑張ります」