どんな試合に?!本田圭佑氏率いるU-23カンボジア代表とU-23日本代表の対戦が20日にカンボジアのプノンペンで緊急決定!
迎え撃つU-23カンボジア代表はどのようなレベルにあるのか。
ロシアワールドカップ後の2018年8月からカンボジア代表のゼネラルマネージャーを務めている本田氏は、今年に入ってからはA代表のひとつ下のカテゴリーとなるU-23代表を積極的に指導。5月にベトナムのハノイで行われた東南アジア競技大会にも帯同し、指揮を執る廣瀬龍監督とともに若い選手たちへ熱い指示を送った。
結果は全5チーム中で3位となり、グループリーグ敗退を喫した。ラオスには4-1で快勝したものの、シンガポールに0-1、タイには0-5で敗れ、マレーシアと2-2で引き分けた直後に、本田氏は自身のツイッター(@kskgroup2017)を更新。つぶやきのなかでカンボジアサッカーの現状と未来に対してこう言及している。
「1勝1分け2敗で予選敗退で終わってしまったけど、カンボジア代表は少しずつ成長していて、10年後には東南アジアでも強豪になりえると思ってる。一方で課題は明確かつ簡単ではない。まさに改革中」(原文ママ)
東南アジア競技大会で得た収穫と課題を日本の年代別代表にぶつけ、成長のスピードをさらに加速させる糧にしたい。格上との対戦だからこそ得られるものもあると考えていた本田氏は、ライブ配信のなかで「実現するといいね」と言及。自らが主導したマッチメークだったと物語るように、さらにこんな言葉を続けていた。
「もし実現するとしても、多分カンボジアですね。プノンペンに来てください」
当初は全日本大学サッカー連盟が主導していたカンボジア遠征にJFAが理解を示し、形を整えた結果として代表チーム同士による国際親善試合になった。
必要なライセンスを取得していないため、本田氏の肩書きはあくまでもゼネラルマネージャーとなる。それでも4年以上にわたって実質的な監督として指導してきた本田氏を含めて、カンボジアサッカー界との間に生まれた接点を反町技術委員長も歓迎する。
「カンボジアはアンダーカテゴリーにもかなり力を入れていて、多くの日本人指導者がダイレクターや監督を務めている。非常に縁のある国ですし、そのなかで力をつけたいと考えていたわれわれと今回は思惑が一致した。アウェイの環境のなかで戦ってくるのはやはり大変だと思うし、少しでもいい成果を得て帰ってきてほしい」
練習試合の形態ながらもう1試合が予定されていて、対戦相手候補にはカンボジアのA代表も上がっている。実りある遠征にしたいという思いを込めて、反町技術委員長は「一粒で2度美味しい経験をしたいですね」と笑顔でブリーフィングを締めた。
(文責・藤江直人/スポーツライター)