2019年12月に開場した新国立競技場で2年以上が経過してやっとJリーグの試合(FC東京対ガンバ大阪)が開催された
なぜ新国立競技場はJリーグに積極活用されないのか…開場2年以上経過でやっとFC東京対ガンバ大阪戦開催…五輪のレガシー精神はどこへ?
昨夏の東京五輪のレガシーとなる国立競技場をいかに有効活用していくのかは、サッカーを含めたスポーツ界全体が共有する課題でもあった。一時は五輪後の撤廃が決まりかけた陸上トラックへ「もちろん、ないことを期待したいが」と言及したアルベル監督は、母国スペインで1992年に開催されたバルセロナ五輪を例にあげながらこう続けた。
「オリンピックスタジアムはどの国、どの街でも問題があるし、バルセロナ五輪で使われたスタジアムも長い間、放置されている。オリンピックスタジアムはいい形で活用されなければならない。この国立競技場を、一番いい形で活用できるのはFC東京なのではないか。今日この場で行われた試合が、クラブの将来を担う分岐点になることを願う」
アクセスのよさもあり、集客力の高さを示した国立競技場には一方で、客席の間隔の狭さや低層階のスタンドからの見づらさ、トイレの使い勝手の悪さなどを指摘する声も絶えない。サッカー界では6月6日、FIFAランキング1位のブラジル代表を迎えるキリンチャレンジカップの舞台として、日本代表戦が初めて開催される。 (文責・藤江直人/スポーツライター)