なぜ阪神は満塁策を取らなかったのか…一塁が空いている9回一死二、三塁でオスナと勝負して逆転サヨナラ負け
投手陣は4月22日のヤクルト戦から3点以下に抑えている試合数を19に伸ばした。1950年の2リーグ制以降での最長記録を更新。糸原の一発で5回に奪った“虎の子“の1点を8回までは盤石の継投で守った。
丁寧にコーナーを突く投球でスコアボードにゼロを並べた西勇輝が、足のアクシデントで大事を取って6回でマウンドを降りると、7回には広島戦で3本塁打を放ち、要注意の4番の村上から変則左腕の渡辺が空振りの三振を奪う。“一人一殺“。続く中村のところではアルカンタラにスイッチ。盤石リレーでヤクルトの反撃を封じると、8回には湯浅を送り込み二死二塁から山崎にファウルで8球も粘られる場内が息をのむような熱い対決を演じて、最後の13球目にど真ん中のストレートで見送りの三振に打ち取った。
救援防御率0点台のブルペンの力を見せつけたが、最後にベンチの不可思議な采配もあって岩崎が力尽きた。これで5度目のサヨナラ負け。今季1点差ゲームは19試合あり5勝14敗。とにかく接戦に弱い。元巨人、楽天、西武などで参謀を務め、現在BCリーグ新潟アルビレックスBCの監督を務める橋上秀樹氏は、「接戦に弱いのはチームメンタルとベンチワークが影響している。負けが込んでいることで自信を失い“またやられるのでは?”の負の連鎖が起きてしまっている」と指摘していた。
接戦を勝ち抜くために必要なチームメンタルを、まだ構築することができず、おまけにベンチワークのミスが、火に油を注ぐ形になった。
今日18日の阪神先発は、覚醒の兆しを見せている佐々木朗希世代の西純矢で、一方のヤクルトは、勝ち負けのつかなかった1試合を挟んで3連勝中と勢いに乗る左腕の高橋。またロースコアの投手戦が予想されるだけにベンチワークを含めミスをした方が勝機を逃すことにないそうだ。
(文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)