アルファタウリが角田裕毅のチーム残留を発表したがガスリーの去就は不透明だ(写真・ Getty Images / Red Bull Content Pool)
アルファタウリが角田裕毅のチーム残留を発表したがガスリーの去就は不透明だ(写真・ Getty Images / Red Bull Content Pool)

なぜF1角田裕毅のアルファタウリ残留の発表が遅れたのか…背景にある”相棒”ガスリーの去就問題

 イタリアを本拠地とするF1チームのアルファタウリが22日、角田裕毅(22)の残留を発表した。これで角田は2021年にデビューしたアルファタウリで3シーズン目を迎えることとなった。  アルファタウリが昨年、角田の残留を発表したのはイタリアGP前の9月7日。つまり、今回の発表は「残留」という内容は同じだが、タイミングとしては15日(約2週間)遅かった。

 昨年と異なっていたのは、タイミングだけではない。角田のコメントの内容も違っていた。

 昨年チームから残留が発表された際、角田は次のように語っていた。

「アルファタウリで2年目のシーズンを迎えられることにとても興奮しています。 来年も続けられることは素晴らしいチャンスであり、F1での経験を与え続けてくれたチームと(ヘルムート・)マルコ博士(レッドブル・モータースポーツアドバイザー)にとても感謝しています。僕はチームメートのピエール(・ガスリー)と非常に良い関係を築いており、彼の経験から多くのことを学びました。自分のスキルを向上させるのに大変役に立ったので、来年もピエールと一緒にF1の旅を続けられるのはとてもうれしいです。最近ファエンツァに引っ越してきたのでチーム内でもとても落ち着いていますし、次のシーズンを本当に楽しみにしています」

 その1年後の今年、残留が発表されたときには、こうコメントした。

「最初に、F1でドライブを続けるチャンスを与えてくれたレッドブル、ホンダ、アルファタウリに深く感謝します。ファクトリーの近くで暮らすために昨年イタリアへ移住したあとはチームの一員になれた実感が得られているので、2023シーズンも彼らと一緒にレースできることを嬉しく思います。もちろん、2022シーズンはまだ終わっていませんし、中団争いで努力を重ねているところですので、今は上位でシーズンを終えることに集中しています。その次に来シーズンへ目を向けていきます」

 昨年あったチームメートのガスリーの名前が、今年の角田のコメントの中にはなかった。

 ガスリーに関しては、今年の6月24日にチームが「2023年もチームにとどまる」と正式に発表している。したがって、アルファタウリのラインアップは昨年と今年に続いて、2023年もガスリーと角田の2人ということになる。本来であれば、今年の角田のコメントの中に、チームメートであるガスリーの名前があっても不思議ではないのだが、なぜか見当たらない。

 それはガスリーが2023年に移籍する可能性がまだあることを示唆している。その移籍先とは、アストンマーティンへ来年移籍することが決まっているフェルナンド・アロンソが現在所属しているアルピーヌのシートだ。

 

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