エンゼルスの守護神ら主力3選手の電撃トレード放出は大谷翔平の”契約延長資金”確保が狙い?!
メジャーリーグのシーズン途中のトレード期限が2日(日本時間3日)に過ぎ、エンゼルスの大谷翔平(28)のチーム残留が決まった。エンゼルスは、期限ギリギリに外野のレギュラーに定着したブランドン・マーシュ(24)、先発右腕のノア・シンダーガード(29)をフィリーズに、守護神のライセル・イグレシアス(32)をブレーブスにトレードで放出した。米メディアは、この異例のトレードの理由を今オフに待ち受ける大谷の契約更改に対する備えであり、契約延長への布石だと結び付けている。
イグレシアス、マーシュ、シンダーガード放出で5800万ドル(約77億2000万円)が浮く
その去就が注目されていた大谷がチームに残った。
すでに前日にニューヨークポスト紙などのメディアが「残留決定」を伝えていたが、ヤンキース、ホワイトソックスなど複数球団から具体的に大谷獲得のトレード打診があったものの。モレノオーナーの意志が強く反映される形で、それらのオファーに応じることはなかった。
だが、トレード期限の段階で43勝59敗とポストシーズン争いから脱落しかけているエンゼルスは、3つの駆け込みトレードを成立させた。クローザーのイグレシアスをブレーブス、レフトのレギュラーで出場していたマーシュ、先発ローテーのシンダーガードをフィリーズに放出したのである。異例の電撃トレードで、MLB公式サイトは「2日(日本時間3日)のアスレチックス戦に先発予定だったシンダーガードは、(今オフに)フリーエージェントになること、エンゼルスが優勝争いから脱落していることから、トレード放出されると考えられていた。だが、マーシュとイグレシアスのトレード、特にイグレシアスが今シーズン開幕前に4年総額5800万ドル(約77億2000万円)で契約をしていたことを考えると驚きのトレードだった」と受け止めた。 そして米メディアは、このトレードの意味を今オフに待ち受ける大谷の契約更改、契約延長と結び付けた。
ロサンゼルスタイムズ紙は「(トレードを行った)フィリーズとブレーブスはそれぞれ(移籍した選手の)年俸支払いを引き受け、エンゼルスの総年俸から少なくとも5800万ドル(約77億2000万円)が浮くことになり、この金額は来シーズンにロースターのアップグレードに費やされ、そうでなければ多くの金額を大谷と結ぶ可能性のある契約に向けることができる」と分析。 ペリー・ミナシアンGMの「年俸総額を考えるとオーナーは明らかにこの球団に(大きな)投資をしてきた。私は(優勝を狙う)ロースターを作り上げるために良い仕事をする必要がある。ショウヘイやマイク(・トラウト)について多くの推測(今オフのトレード)があることは知っているが、2人の選手だけでなく組織全体を考えねばならない」というコメントを紹介した。