ノムさんの“元右腕”がセンバツ甲子園での「夏が楽しみなドラフト候補」をピックアップした
ノムさんの“元右腕”がセンバツ甲子園での「夏が楽しみなドラフト候補」をピックアップした

センバツで見つけた「夏が楽しみなドラフトの逸材」

四天王の残り2人、広陵の真鍋慧内野手、九州国際大付の佐倉侠史朗内野手の2人も迫力満点の左のスラッガー。2人共に一発は出なかったが、真鍋は2試合で7打数4安打と打ちまくり、佐倉も浦和学院戦でタイムリーを放つなど勝負強さを見せた。

「2人共にスイングスピードがトップクラス。真鍋の方が佐倉よりもストレートに対応ができている。ただ、まだまだ穴がある。今夏、来年の春、夏と時間をかけてどこまで伸びるかを見てみたい」

 今秋のドラフト候補に目を向けると、投手では、その四天王の1人、佐々木をきりきり舞いさせた市立和歌山の米田天翼投手、同じくベスト4進出を決めた浦和学院の“コナン君”こと左腕の宮城誇南投手、3試合に投げて防御率0.32だった金光大阪の古川温生投手、8失点して1回戦で姿を消したが、169球を投げ切った大島の左腕、大野稼頭央投手の名前が挙がった。

「米田はクレバーで狙ったところに投げることができる制球力があり投手としての総合力が高い。剛球ではないが、145キロまで出ているし、バランスのいい投球フォームから考えるとまだ伸びる。宮城は2年時より体力面も技術面もワンランク上がった。真っすぐで空振りが取れるし、スライダ―、チェンジアップがいい。オリックスの宮城にイメージが重なるが、プロを狙うなら、もう少しスケールをアップしたい。古川の投球センスは一級品だ。1回戦の日大三島戦で3球連続で変化球を投げた場面があったのだが、スピード、コース、タイミング、フォームを1球、1球変えてきた。元中日の吉見の指導を受けているそうだが、フォームバランスの良さやそういうテクニックを伝授されているのだろう。大野は結果がついてこなかったが、真っすぐに角度があり素材として面白いと感じるものがあった」

 また新型コロナの感染により出場を辞退した京都国際に代わって出場してベスト4に進んだ近江の“二刀流”山田陽翔投手については「まず体が強い。バッターとしてもスイングスピードがある。野手として打席が増えると、その打席が経験となって成長していく選手だろう。未知数だが、素材としては抜群」と評価した。山田は投手としては最速146キロをマークし3試合すべてに完投し2点以下に抑えている。

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