ラグビーW杯仏大会まで1年…日本代表は初の8強進出を果たした3年前の感動を再び呼び起こせるのか?
日本大会の感動から3年…1年後の2023年9月8日、ラグビーワールドカップ(W杯)のフランス大会が開幕する。2019年の日本大会で初めて決勝トーナメントに進んだ日本代表の目標は「8強以上」だ。
前回に続いて指揮を執る予定のジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、こう思いを馳せる。
「どのチームもそう思っているでしょうが、まずはノックアウトステージ(決勝トーナメント)まで行くことが重要。そこまで行けば1試合、1試合を目標にして勝ちにいくことになります。しっかりと準備をすれば、それ(決勝トーナメント行き)を達成できる」
日本代表は、大会3日目の9月10日にトゥールーズで南米のチリ代表と初戦を戦い、17日にニースでイングランド代表と第2戦を行う。続く28日にはトゥールーズへ戻ってサモア代表と対峙し、10月8日にナントでアルゼンチン代表と予選プールの最終戦に挑む。
決勝トーナメントへの通過ラインは3勝1敗と見なされるのが一般的。ただ、予選プールは勝ち点制で繰り広げられ、イングランド大会の日本代表は4戦3勝ながら決勝トーナメントに進めなかった。今度の予選プールDでも、落としてよい試合はないと考えるのが健全かもしれない。
5か国のうち世界ランクでトップに位置するのは、現在5位のイングランド代表だ。日本大会で準優勝した当時から、元日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏が指揮。堅守と緩急自在の攻めで光る。毎年2~3月の欧州6か国対抗戦では2シーズン連続で負け越しも、7月の対オーストラリア代表3連戦は2勝1敗としている。
そもそもジョーンズ氏は、W杯を勝ち抜くのに長けた世界的名将。ヘッドコーチなどのコーチングスタッフとして携わったW杯での通算戦績は4大会で21勝3敗1分け。いまも自身2度目となる世界一達成に向け、ベテラン選手の招集を抑制するなど独自のマネジメントを施しているように映る。
白星を目指す日本代表としては、敵将の想像力を超越した姿で当日を迎えたい。同時に求められるのは、日本大会での成功をもたらした緻密な連携とハードワーク。
予選の組分けは、2020年12月までに大部分が決まっており、11月までに参加全20チームの顔ぶれが出そろう。
各組2位以上が決勝トーナメントに進める予選プールのAからDのうち、日本代表が入ったのはD。参加5チームはすでに決定済みだ。