“令和怪物潰し”?!なぜロッテ佐々木朗希はソフトバンク異例の連続スクイズを防げずに弱点を曝け出したのか?
佐々木は球数が91に達した6回限りで、完全試合とノーヒットノーランの対決として注目された、ソフトバンクの東浜巨より先に降板。ベンチの最前列で応援に徹したが、味方打線は2回の3失点を追いつけないまま最終的に3-4で敗れた。
6回途中で5失点KOされた3日の楽天戦に続く今シーズン初の連敗を、佐々木も課題と収穫の両面で受け止めた。報道は佐々木のこんな言葉を伝えている。
「失点した2回だけ単調なフォーム、単調なボールになりました。それが打たれた原因だと思います。ただ、その後はしっかり修正することができました」
3点目を失った後も二死二、三塁のピンチが続いた2回は、最終的に8人の打者と対峙した。しかし、要した球数は19と決して多くなく、松川だけでなく木村龍治投手コーチもマウンドへ向かいながらも要したした時間も12分あまりだった。
これが何を意味するのか。打者1人に投じたのは最大で3球。許した4安打のうち、柳田以外にはストレートを痛打されている。佐々木自身も言及したように配球やコースが単調になり、ストレートに狙いを定められる展開を自ら招いてしまった。
結果として6月22日の西武戦を最後に、3試合連続で白星から遠ざかっている。その間には右手中指のマメを潰し、公式戦登板において1か月あまりのブランクも余儀なくされているが、池田氏は佐々木の現状をポジティブにとらえている。
「1か月半、勝ち星から遠ざかっているが、マメを潰した問題で前回の楽天戦は登板間隔が空き過ぎたことも影響していると思う。決して状態は悪くない。7勝目は時間の問題。ロッテとしても佐々木の勝ちを計算しているのだろう。故障を防止するために大事に使いたいのだろうが、決まった調整日程を作ることも必要だと思う」
オールスター戦明けの後半戦だけで3度目の3連敗を喫し、借金が5に膨らんだロッテは、102試合目にして自力でのリーグ戦優勝の可能性が消滅した。クライマックスシリーズへの出場権を手にする、3位の楽天とのゲーム差も4に広がった。再浮上への起爆剤となる勝利を託した佐々木も沈んだいま、ペナントレースの正念場を迎えている。