全米が大谷翔平の偉業を称賛…敵将が「投打の成功に敬意」と称えルースが生前活躍のNYメディアも「ここは大谷の世界だ」
エンゼルスの大谷翔平(28)が9日(日本時間10日)、敵地で行われたアスレチックス戦に「2番・投手兼DH」で先発出場し、ベーブ・ルース以来、104年ぶりとなる「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業を成し遂げた。2桁を狙う4度目のマウンドに上がった大谷は、6回91球を投げて4安打5奪三振無失点。打っては7回に25号ソロを放ち自らを援護して5-1で今季10勝目をマークした。通算本塁打は118本となりイチロー氏の117本を抜いた。全米メディアは一斉にその偉業達成を称えた。
「本当の素晴らしいショー。ルースに並びイチローを超す」
4度目の偉業挑戦となる大谷をアクシデントが襲う。3回二死一、三塁のピンチにアスレチックスの2番打者、ラモン・ラウレアーノの打球が大谷の左足スネを直撃したのだ。大谷はすぐさま転がったボールを拾いあげて一塁へ送球。アウトにしてピンチを脱したものの、痛さのあまり苦悶の表情を浮かべた。7日のマリナーズ戦でも左足を踏まれていた。大谷は交代も覚悟したが、「なんとか集中して」続投。結局、4、5回と走者を出しながらも無失点を守り6回を三者凡退に抑え、91球、4安打、5奪三振で勝利投手の権利を持ったままマウンドを降りDHに移行した。
ここまで3度の「2桁勝利&2桁本塁打」への挑戦では援護点がなかったが、この日は自らが内野安打で出塁した5回にテイラー・ウォードの3ランなどで4点のリードをもらい、さらに7回に先頭打者として、左腕サム・セルマンのスライダ―を捉えて、ライトスタンドに25号ソロを叩き込み、自ら10勝目を後押しした。
全米メディアは、104年ぶりの快挙を称えた。
MLB公式サイトは「本当に素晴らしいショー(大谷)。大谷が同じ試合でルースに並び、イチローを超す」との見出しを取り、「新たな夜、また別の記録。そうしたことが二刀流スター大谷の人生となっている。火曜夜のアスレチックス戦の勝利で大谷は1つだけでなく3つの記録をキャリアの偉業リストに加えた。大谷はベーブ・ルースに並び、日本出身選手の通算本塁打数の順位を上げ、1シーズンの奪三振数をキャリアハイとした」と伝えた。
記事は、それぞれの記録について紹介。
「2桁勝利&2桁本塁打」については、昨季も10勝に王手をかけながらも3試合足踏みして9勝に留まり、今季も3試合勝てなかったことを説明した上で、大谷の「いいピッチングをしていれば必ずチャンスはあるかなと思ってましたけど、ウォードがいいホームランを打ちましたし、先制点もしっかり取っていい流れでいけたと思う。こういう試合を多くできたらなと思います」というコメントを伝えた。